Facebook「Workplace」の実力【前編】
Facebookの企業向けSNS、“本物”だけが提供できる価値とは?(2/2 ページ)
Workplaceの機能
Facebookは2016年10月10日、待望の正式版Workplaceを一般向けにリリースし、機能や価格について、以下のような幾つかの詳細を発表した。
- Workplaceはセルフサービス型ではなくマネージド型のサービスだ。他の大半の企業向けSaaS(Software as a Service)を調達する場合と同様、Workplaceは契約ベースで利用することになる。
- 料金体系は、アクティブユーザー1人当たりの月額制。ユーザー1000人までは1人当たり月額3ドルで、1001人から1万人までは月額2ドル、1万人を超えると月額1ドルだ。この料金体系は2017年1月から適用となる。
- 現在利用できる機能は、ライブ中継機能「Live」「いいね!」以外の共感ボタン「Reactions」、ビデオ通話とグループ音声通話、トレンディング機能、検索フィルターなど。いずれもβ版でロールアウトされてきたものだ。
- Workplaceは企業の従業員がグループでコラボレーションを図れるようにするためのサービスだが、正式リリースに合わせ、複数の企業の従業員が共同で仕事を進めるための機能が発表された。グループのメンバーは全員、Workplaceユーザーでなければならない。
- さらにFacebookはパートナープログラム「Workplace Partners Program」を発表した。コンサルティング大手のDeloitteやMicrosoftなどのパートナー企業が参加する世界規模のエコシステムを構築し、企業によるWorkplaceの導入と活用をサポートする。
早期レビューはおおむね好評
早期レビューはおおむね肯定的だ。βテストには、Club MedやRoyal Bank of Scotland、Century 21などの企業が参加している。Facebookによれば、Workplaceの正式リリースを目前にして、既に世界で1000社以上の企業がβ版であるFacebook at Workを使用していたという。
βテスト参加企業の1社であるビール会社のHeinekenは2015年6月にFacebook at Workの試験運用を開始し、数カ月後の2015年9月に全社に導入した。Heineken USAで企業内コミュニケーションとステークホルダーエンゲージメント担当ディレクターを務めるジャクリーン・レーヒー氏によれば、同社が企業向けコラボレーションツールを導入するのはこれが初めてだったという。
「従業員からは当時、互いに連絡を取り合い、データを共有するための方法を要望する声が上がっていた。この要望にスムーズに応えるためには、オンラインプラットフォームが必要であることは分かっていた。何しろ、当社の従業員は3分の2が販売部門に所属しており、外回りが多い。どこからでもいつでもアクセスできるソリューションが必要だった」とレーヒー氏は振り返る。
こうしたニーズを満たすFacebook at Workは社内で高い評価を集めたという。
「当社は国内の消費者に向けてFacebookを活用している。プライベートでFacebookを使用している従業員も多い。そのため、Facebookを業務に導入しても受け入れてもらえるだろうと判断した」とレーヒー氏は語る。だが実際、Facebook at Workはレーヒー氏の職場に期待以上の重要な機能をもたらしたという。「例えば、仕事専用のFacebookページやモバイルアプリを個人用アカウントとは完全に切り離して利用できる。グループ機能を使えば、従業員は自分が気になる情報を同僚と共有できる」と同氏は語る。
Heinekenは今後もWorkplaceを使い続ける方針だという。
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