乱立するIoTプラットフォームの今後は
2017年、IoTはきっとこうなる――5つの大胆予測(2/3 ページ)
2:大規模な連係によるIoTプラットフォームの統合
IoT市場は断片化している。本稿執筆時点で、400以上のIoTプラットフォームが存在している。この状況は、ユーザーに混乱をもたらし、研究開発のプロセスに遅れをもたらす。ユーザーが好みのテクノロジーを利用しやすくなるためにも、IoT市場の統合は不可欠だ。またこの統合は、データ統合基盤をそれぞれで構築しているプラットフォームが失敗に終わったときに、計画を台無しにされたとユーザーが感じないようにするためのものでもある。2016年は、成功するために、全てを「支配」しなければならないという考えを、自社のシステムから排除しようとする明確な傾向が企業に見られた。
実際、IoTソリューションを全方位から適切に保護することは単純に不可能であることを、多くの企業が認識するようになった。IoT業界が発展するには、各社が差別化に専念できるように、一致団結して共通基盤の構築に取り組まなければならない。分析や高度なセキュリティ、特定の業界に特化した専門技術、サービスなどの領域で差別化を図るには、共通基盤が重要になる。
相互運用性の取り組みを促す上で重要な要素は、オープンソースの連係だ。産業計画やスマートシティーのプロジェクト、公益事業のプロジェクトでは、オープンソースプラットフォームを採用されることが増えている。歴史的に見て保守的な業界は、2017年も引き続きオープンソースを採用していくだろう。データ統合の中心となる有力なオープンソースプラットフォームプロジェクトが登場して、接続規格の細分化がある程度解消されると予想される。より多くのオープンソースツールが開発および成熟することで、研究開発プロセスでもオープンソースが不可欠な要素になるだろう。
3:特定市場のユースケースへの専念強化
IoTに関する過剰な宣伝の多くは、コンシューマー分野から生じている。具体的には、インターネット接続型のベイビーモニターや冷蔵庫、トイレなどだ。IoT市場は広範に及ぶが、その中でも企業は、商業分野や産業分野に着目しており、そこに真のROIが存在していると認識し始めている。
2017年のIoT市場は、特定業界のユースケース開発について深いレベルで情報交換をすることになるだろう。こうしたユースケースの設計とソリューションアーキテクチャを作成し、共有することで、企業は互いに学び、短期間でより多くの進歩を遂げられるようになる。その結果、開放的で柔軟性が高く、汎用(はんよう)的に使える利用的なIoTプラットフォームに近づけるようになる。このプラットフォームに専用ツールと特定分野の知識を適用することで、特定のユースケースに対応できるようになるだろう。こうした状況下で、特殊なユースケースに重点を置いた独自のプラットフォームやサービスプロバイダーは勢いを増すが、何でも屋は器用貧乏に終わることが危惧される。
4:IoTの成長促進につながる認定資格に対するベンダーからの注目向上
IoTプラットフォームは無数に存在する。そのため、いずれかの認定エキスパートになったところで大した意味はない。だが業界は、データ統合のデファクトスタンダードの実現に向けてまい進している。この状況が進むにつれて、認定資格の重要性を確固たるものにする取り組みの一環として、高いハードルを設けた業界固有の認定資格を確立する動きがあるだろう。こうした認定資格はIoTの必須スキルセットを備えた人材をそろえるのに役立つ。また認定資格は、業界標準のツールやそうしたツールを応用するプラットフォームの他に、セキュリティや分析、特定の業界、ユースケースなどの専門領域の知識をカバーする。
その結果、大手企業や革新的なスタートアップ企業は、低コストまたは無償のトレーニング認定資格に重点的に投資するようになる。この傾向は既にIBMの「Watson Internet of Things Academy」とPTCの「ThingWorx Certification」に表れている。企業は、契約しているIoTベンダーが認定試験について、どのような活動をしているかを継続的に追跡していかなければならない。
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