デザインも洗練
徹底レビュー:9.7インチiPad(2017年モデル)、手頃な価格と高性能に誰もが振り向く(2/3 ページ)
端子、ボタン、カメラ、スピーカー
以前からAppleのタブレットとスマートフォンには同社独自規格の「Lightning」端子が採用されており、業界標準のUSB Type-Cは搭載していない。とは言っても、Lightning端子は多機能だ。充電やPCとの同期はその用途のほんの一部にすぎず、多様なLightningアクセサリーが販売されている。具体的には、フラッシュドライブ、microSDカードリーダー、HDMIビデオアダプターなどがある。別のアダプターを使用すれば、キーボードやイーサネット端子のようなUSB Type-Aアクセサリーも装着可能だ。
残念ながら、Appleの「iOS」デバイスにメモリカードリーダーを搭載したものはない。そのため、Lightning端子を通じてリムーバブルストレージを追加できるのはありがたい。
2017年モデルのiPadにヘッドフォンジャックが搭載されたことで、多くのユーザーを驚かせた。というのも、Appleは2016年にヘッドフォンジャックから手を引くと発表していたからだ。今回ヘッドフォンジャックを復活させた理由は明らかになっていないが、2017年モデルのiPadは主に教育市場に狙いを定めており、教育市場ではヘッドフォンが安価であることが要件になるためという見解が優勢だ。
ホームボタンについては、全てのiOSデバイスと同様、従来の定位置に固定されている。もう1つの意外な戦略は、このホームボタンが「Touch ID」による指紋認証センサーの役割も兼ねていることだ。このような低価格のタブレットを製造する場合、生体認証セキュリティを省いた方が簡単にコストを削減できただろう。本稿のテストでは、指紋認証センサーは申し分なく機能した。ただし、指先がぬれている場合は認識されなかった。
電源ボタンは本体の上側面、音量ボタンは右側面にある。これらのボタンはプラスチック製ではなくアルミニウム製で押しやすい。
背面カメラは絞り値ƒ/2.4の800万画素カメラで、最新デバイスに期待する機能は全て搭載されている。例えば、パノラマモード、手振れ補正、HDR、バーストモードなどだ。また、暗がりでの撮影で使えるLEDフラッシュも装備している。TechTargetがテストしたところ、このカメラは十分明るい環境では高品質な写真を撮影できることが分かった。また、明るさを落とした場合でも良質な写真が撮れる。
正面にはAppleの「FaceTime」カメラが搭載されている。FaceTimeという名前が付けられているのは、このカメラがビデオ会議用であることに由来する。そのため、120万画素しかない。だが、この画素数は十二分だろう。ビデオ会議の解像度は使用するカメラではなく、利用可能な帯域幅によって決まるのが一般的だからだ。
iPadとiPad Proシリーズの違いはスピーカーの数にも見られる。2017年モデルiPadに搭載されているスピーカーの台数は2基で、iPad Proシリーズの半分だ。とは言うものの、やや騒がしい環境で動画を再生した場合に、1メートル前後離れた場所でも十分聞こえるだけの音量はある。下側面に2基のスピーカーが接近して配置されているため、音はセンター方向に正確に出力される。
パフォーマンス
2017年モデルのiPadは、心臓部にAppleの1.85GHzの64ビットデュアルコア「A9」プロセッサを搭載している。当然ながら、2016年に発売された9.7インチiPad Proに備わっているプロセッサほどの馬力はない。
2017年モデルのiPadでPrimate Labsの「Geekbench」アプリを実行したところ、マルチコアベンチマークテストのスコアは4282を記録した。以下の図から、2017年モデルのiPadが他のタブレットに比肩していることが分かる。
また、2017年モデルのiPadに期待されるパフォーマンスが備わっていることも見て取れる。つまり、iPad Proシリーズには及ばないが、iPad Air 2より優れている。外観こそ初代iPad Airにそっくりだが、Geekbenchのテスト結果は、2017年モデルのiPadが初代iPad Airの約2倍高速であることを示している。
実際の使用では、2017年モデルのiPadは、要求されるほぼ全て作業に対処できるだけの速さを備えている。ただし、より高価なiPad Proシリーズに比べると、時代遅れになる時期は少しばかり早くなる。
2017年モデルのiPadには、2GBのRAMが搭載されている。これは9.7インチのiPad Proと同じだ。iOSモデルなら、これだけあれば十分だろう。だが、RAMを1GBにすることでコストを節約できたことを考えると、これも少し予想外の対応だ。
ベースモデルには32GBの内蔵ストレージが付いてくる。足かせとなる16GBのストレージを採用しなかったのは賢明な判断だ。実際、2017年モデルのiPadのようなミッドレンジのiOSモデルでは、32GBあれば十分と考えるユーザーは多い。精巧なゲーム、動画、音楽ファイルを大量に保存したいなら、1万1000円を追加で支払って128GBモデルへのアップグレードを検討することをお勧めする。また、Lightning対応のフラッシュドライブを購入するという選択肢もある。
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