セルフサービス型インフラ、AIで変わる仕事
攻めのIT運用自動化が進展、運用担当者の今後の役割は?(2/2 ページ)
AIの恐るべき進歩
自動化とインテリジェンスを組み合わせてプロビジョニング、監視、サポートを行うようになると、IT技術者は、「社内で自分が果たす役割は何か」を自問するようになるかもしれない。IT運用担当者は、開発者が運用の仕事の一部もシームレスに行えるようにする方法や、ビジネス部門のリーダーシップを支える方法、そして自らの力を発揮する方法を理解していなければならない。
IT運用の自動化とAPIベースの監視が可能になったことで、Gogoでのシャー氏の仕事は、特定グループのニーズに合わせたダッシュボードの改良、データドリブンの監視指標の抽出、インフラのフォールトトレランスの実現となっている。例えば、シャー氏はVictorOpsを使って、開発者、運用エンジニア、管理者のニーズに合わせて、ダッシュボードやアラートをカスタマイズしている。同氏が扱う指標には、アプリコードの詳細なメモリ使用状況、セルフサービス型インフラスタックのパフォーマンス、チームが過去1週間の就業時間外に処理したアラート件数の時系列データなどが含まれる。
だが、自動化されたインテリジェントなセルフサービス型のITプラットフォームを使用すると、企業が必要とするIT担当者の数は少なくなる。そのために従業員や管理者は、職の維持とそれへの影響を心配する羽目になる。
「インフラに携わる管理者として私が最後に行ったことの1つは、自動化によって自分の職を不要にしたことだ」。Forresterのアナリストを務めるクリス・ガードナー氏はそう語る。同氏はNew York Lifeなどの企業でインフラ管理を担当していた。インテリジェントなディザスタリカバリーツールにより、数週間かかっていた仕事が数分で、さらには数秒で完了するようになった。ガードナー氏は、だからといって、自分が会社にもたらした価値が失われたわけではないとも語る。前の職場での同氏の仕事は、IT運用モデルや戦略を中心としたものに変わったという。
全ての人がそのように仕事を変われるわけではないと、ガードナー氏は認めている。だが、職の維持という名目で、時間のかかる手動プロセスを継続しても意味がない。企業はいつでも他の方法でセルフサービスITを追求できる。クラウドサービスを利用すれば、ITプラットフォームのあらゆる側面を大幅に自動化することが可能だ。IaaSはカスタムアプリのニーズを満たし、SaaS(Software as a Service)はほとんどのコモディティ機能に取って代わる。
現在のIT担当役員は、IT運用担当者を新たに雇わずに済むようにしようとしていると、MarkoInsightsのアナリストを務めるカート・マーコ氏は指摘する。ガードナー氏の経験が示すように、IT担当役員は既存のIT運用担当者についても、ビジネス部門の業務や商品開発を支援する、ITサービス開発主体の職務に移行させようとしている。
IT運用の自動化を回避しようとする人は、権限を維持したいと考えているが、先が見えていないと、ロングボトム氏は語る。ITの将来を見据えている運用担当者は、反復的な運用業務をクラウドサービスに委ね、アプリのデプロイやサポートの管理において、価値を提供しようとしている。
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