ディスプレイの満足度はお値段以上
徹底レビュー: 4000円台からの爆安タブレット「Fire 7」、安過ぎて心配なので検証した(3/3 ページ)
ソフトウェア
本稿執筆時点のFire 7は「Fire OS 5.4」を搭載している。これはGoogleの「Android 5.x Lollipop」をカスタマイズしたものだ。ただしAmazonのストアやサービスを強調するために、OS全体の表示と機能を変更している。Amazonエコシステムを頻繁に使用するユーザーなら問題ないが、そうでない場合はストレスがたまることは間違いない。
Prime会員はFire 7か、それより大型のFire HD 8の購入を真剣に検討すべきだ(写真6)。これらのタブレットは安価でありながら、Amazonが提供するあらゆる動画コンテンツの表示に関しては、どのスマートフォンよりも優れている。
Fire 7のユーザーはアプリケーション、動画、電子書籍、音楽をAmazonから入手すると想定できる。そのため公式にはGoogleのコンテンツストア「Google Play」へアクセスできない。この点は不便だが、ほとんどのサードパーティー製ゲームやその他のアプリケーションは、Amazonの独自アプリケーションストアから入手できる。とはいえGoogleの「Gmail」「Google Playブックス」「Chrome」「Googleマップ」などのアプリケーションは提供していないため注意が必要だ。当然ながら代わりとなるアプリケーションも用意してはいるが、主流のアプリアプリケーションほど優れたものではない。
米国ではFireシリーズについて、広告を表示しても構わないというユーザーを対象に、割引価格を提供している(国内はPrime会員向けに割引価格を提供)。これは押し付けがましいものではなく、Fire 7のロック画面が広告の表示場所として機能するようになるだけだ。そのためFire 7をスリープ状態から復帰させるときにしか表示されない。例えばメールの入力中に広告がポップアップ表示されるような、不愉快なものでないことは確かだ。このキャンペーン情報を受け入れる気にならないなら、Fire 7に64.99ドル、Fire HD 8には74.99ドルを支払う必要がある。
Fire 7の機能の中で特筆すべきは、Amazonが提供する音声制御のデジタルアシスタントAlexaのサポートが組み込まれていることだ。ただし同社のスマートスピーカーとは異なり、Fire 7に話しかけるだけでAlexaとの対話を始めることはできない。ホームボタンを長押ししてAlexaを有効にする必要がある。このように余計な手間が掛かるため、Fire 7は実際のところスマートスピーカーの代わりにはならない。とはいえAlexaは優秀だ。音声コマンドを使えば、決まり切ったタスクを実行する際に時間を節約でき、入力する手間も減る。
バッテリー持続時間
MT8127プロセッサの電力消費量はそれほど多くない。Fire 7は1回の充電で最大8時間持続するとAmazonは説明する。
バックライトの明るさを100%に設定して、ワイヤレス接続で動画をストリーミングする耐久テストを実行したところ、本稿のレビューに使用したFire 7は4時間52分持続した。1回充電するたびに、最短でもこれくらいは連続使用できる可能性があるということだ。
後述する同価格帯のタブレット同士で比較した、バッテリー持続時間(分単位)の一覧は次の通りとなる。
誤解のないように伝えておくと、もっと一般的な用途ならFire 7のバッテリーは大幅に長持ちする。例えばバックライトの明るさを下げて、Webサーフィンやゲームプレイ、電子書籍の閲覧、動画鑑賞をする場合だ。Fire 7で保証されている8時間という持続時間は妥当だと評価する。
Fire 7の電源を切った状態で電源ケーブルを差し込むと、自動的に起動する。これでは最大効率で充電することができない。
結論
Fireシリーズは人気があり、調査会社IDCが2017年5月に発表したデータによると、タブレットの出荷台数でAmazonは、AppleやSamsung Electronics、Huawei Technologiesに次ぐ規模になっている。Fire 7を見れば、その理由はすぐに分かる。Fire 7には良質なディスプレイに、まずまずのパフォーマンスとバッテリー持続時間が備わっていて、価格が非常に手頃だ。Alexaがサポートされている点も素晴らしいが、市場を一変させるものではない。
Fire 7がAmazonエコシステムと非常に強く結び付いていることは、Primeユーザーにとってメリットがある。だがAmazonのサービスをそれほど利用していないユーザーを追い返すことになるのは避けられない。
8GBのストレージに広告表示付きで、わずか49.99ドルという価格のFire 7が、高過ぎるといわれることはほぼないだろう。強力なライバルになっているのはBarnes & Noble Booksellersの「NOOK Tablet 7"」で、こちらも49.99ドルで販売されている。ALCO Electronicsの「RCA Voyager III」も49.99ドルだが、Fire 7の方が全体的なパフォーマンスで上回る。
長所
- 優秀なディスプレイ
- 頑丈な作り
- 非常に低価格
短所
- 公式にはGoogleアプリケーションの利用が不可
- 辛うじて必要条件を満たしただけのパフォーマンス
- 不適切な配置のスピーカー
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