「サイズの違い」が意外と重要
徹底比較:「12.9インチiPad Pro」と「10.5インチiPad Pro」、買って小躍りするのはどっち?(1/2 ページ)
「10.5インチiPad Pro」と「12.9インチiPad Pro」は、画面サイズを除けば機能もパフォーマンスも大差ない。だが、このサイズこそが利用シーンを大きく分けることになる。
Appleはタブレットの「iPad Pro」シリーズを拡大し、10.5型ディスプレイを備えた「10.5インチiPad Pro」に加え、12.9型ディスプレイの「12.9インチiPad Pro」の第2世代も投入した(写真)。本稿では、今購入するならどちらを選ぶべきかを考える。
まずは価格だ。10.5インチiPad Proは6万9800円(価格は全て公式オンラインストアの税別価格)から、12.9インチiPad Proは8万6800円からと1万7000円高い。この価格差は重要な判断材料になる。本稿では両機種を使い込み、突き合わせて比較することで、購入時の判断材料を提供することを目指している。
構造とデザイン
今回取り上げる2つのタブレットは製品群こそ同じだが、フォームファクター(形状やサイズ)には想像以上の違いがある。
12.9インチiPad Proのサイズは305.7×220.6×6.9ミリ(高さ×幅×厚さ)で、10.5インチiPad Proは250.6×174.1×6.1ミリ。端的に言えば、10.5インチiPad Proの方がはるかに持ち運びが楽だ。10.5インチiPad Proは、2017年発売で9.7型ディスプレイを備えた「9.7インチiPad」よりもわずかに大きいが、重量は双方とも469グラム(無線LAN接続のみの「Wi-Fiモデル」の場合)からと変わらない。
対照的に、12.9インチiPad Proのレビュー記事ではこのタブレットについて「キーボードのないノートPCのディスプレイのような印象だ」と感想を述べた(参考:徹底レビュー:12.9インチiPad Pro、ノートPC時代を終わらせる完成形タブレットか)。その重量は677グラム(Wi-Fiモデル)からと、実際のところ長時間の手持ち作業には重過ぎる。
この差を正当化できるとしたら、ディスプレイの素晴らしさだけだろう。
ディスプレイ
デバイスのディスプレイサイズが12.9型と10.5型と聞くと、その差がそれほど大きいとは思えない。ディスプレイの大きさを対角寸法の値で示しても説得力はない。
測定したところ、12.9インチiPad Proのディスプレイ面積は80.3平方インチだ。一方、10.5インチiPad Proは53.2平方インチなので、12.9インチiPad Proのディスプレイは50%以上広いことになる。この差は大きい。
ディスプレイサイズにこれほどの差があると、当然、実際の使い方も異なってくる。Microsoftのワープロアプリケーション「Microsoft Word」で長い文章を書く際には、10.5インチiPad Proでも使いやすく感じる。だが表計算アプリ「Microsoft Excel」のワークシートとWord文書を並べて比べる場合は、実際のところ12.9インチiPad Proが必要になる。
2人で一緒に動画を見るといった場面でも、ディスプレイの大きい方が好ましい。当然、画面の大きい方がゲームも面白い。
10.5インチiPad Proのディスプレイ解像度は2224×1668ピクセルだ。一方の12.9インチiPad Proの解像度は2732×2048ピクセルになる。これは単にディスプレイが大きいためにピクセル数が多いだけにすぎない。ピクセル密度は両機種とも264ppiと変わらない。
iPad Proの全モデルでスタイラスペンの「Apple Pencil」を利用できるが、やはりディスプレイサイズが50%大きい12.9インチiPad Proの方が描画操作に優れている。
TechTargetのテストでは、ディスプレイについてはサイズ以外の違いは感じなかった。だが、サイズは判断基準になることは間違いない。
端子、ボタン、スピーカー、カメラ
Appleは、自社タブレットの基本設計にあまり手を加えない。そのため、どちらのモデルも電源コネクター「Lightning」、電源ボタン、音量ボタンの配置は同じだ。ホームボタンに指紋認識センサーを内蔵しているのも変わらない。
iPad Proシリーズにしかない特別な特徴が「Smart Connector」だ。これはBluetoothを必要としないで、拡張キーボードとタブレットが通信できるようにする。それぞれのモデル用に、Apple設計の「Smart Keyboard」(別売り)を用意する。12.9インチiPad Pro用Smart Keyboardは、デスクトップPCのキーボードに匹敵するほど大きい。10.5インチiPad Pro用Smart Keyboardは、手の大きい人だと多少窮屈に感じる。
どちらのモデルも両側面に2個ずつ4個のスピーカーを搭載する。ステレオ効果については12.9インチiPad Proがわずかに優れているが、オーディオを聴く分にはほぼ差がない。
両モデルは同じ12Mピクセルのアウトカメラと7Mピクセルのインカメラに加えて、4基のLEDライトを備えた「クアッドLED True Toneフラッシュ」を搭載している。つまり、撮影できる写真の画質は変わらない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
5
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
6
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
7
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
-
8
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
9
「結局使わなくなる」Microsoft 365 Copilotを半年で定着 キリンの3施策
-
10
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー