各社のコンプライアンスが検討の鍵
個人向けDropboxとどこが違う? 進化した「Dropbox Business」を徹底解説(1/2 ページ)
Dropbox Businessは、さまざまな管理機能や拡張機能を備えた企業向けファイル共有サービスだ。導入に向けたメリットとリスクについて解説する。
Dropboxの「Dropbox Business」は、エンドユーザーにデバイス間のドキュメント同期や共有、共同作業などを可能にするツールを備えた企業向けサービスだ。同サービスの管理者は、アカウントの管理やデータアクセスの制御、エンドユーザーの行動追跡などを管理者用ダッシュボードから実行できる。
同製品は、「Dropbox for Team」として登場した当初に比べて大きな進歩を遂げた。基本的な機能を備えたファイル同期サービスから、より堅固なセキュリティを備え、企業のニーズに焦点を当てた総合的なコンテンツコラボレーションサービス群へと進化したのだ。
Dropbox Businessの特徴
Dropbox Businessは、エンドユーザー間のドキュメント同期や共有、共同作業などの各種機能を提供する。ユーザーのファイルを一元管理されたデータセンターに保管することで、エンドユーザーがWindows搭載PCや「Mac」、スマートフォン、タブレットといった複数のデバイスからファイルへアクセスすることを可能にする。エンドユーザーは、ノートPCで行ったドキュメントの更新内容を、PCやスマートフォンに自動的に同期させることができる。最大120日間のバージョン履歴の表示や削除したファイルの復元も可能だ。
個人向けの「Dropbox」と同じクライアントソフトウェアを使用し、データを暗号化するのもDropbox Businessの特徴だ。Dropbox Businessを使用する企業は、チームフォルダ内のファイルをチーム外のエンドユーザーと共有できる。ファイルのリンクをパスワードで保護し、アクセス権限に有効期限を設定することで、Dropbox Businessアカウントを持たない組織外のエンドユーザーとファイルやフォルダを共有することも可能だ。
Dropbox Businessは、個人向けDropboxと違い、エンドユーザーの追加と削除、インボイス(請求書)確認をするための管理者用インタフェースを備えている。通常の個人向けDropboxユーザーは、Dropbox Businessアカウントに簡単にアップグレードできる。その場合、アップグレード後も、共有フォルダやリンクされたデバイスを含む個人向けDropbox使用時の全コンテンツや設定が維持される。エンドユーザーは、業務用と個人用のアカウントとファイルを別々に維持しつつ、両方のワークスペースに1か所からアクセス可能になる。
併せて読みたいお薦め記事
企業向けファイル共有サービスについてもっと詳しく
- ビジネス向けファイル同期・共有ツール11製品を徹底比較(前編)
- ビジネス向けファイル同期・共有ツール11製品を徹底比較(後編)
- 「OneDrive」「Dropbox」「Google Drive」 “失敗しない”ファイル同期/共有ツールの選び方
「Dropbox」「Box」の導入事例
Dropbox Businessのプランと価格
Dropbox Businessは、3つのプランから選べる。
- Standardプラン: 1ユーザー当たり月額12.50ドル(毎年一括払いの場合)または月額15ドルで利用できる。最低3ユーザーの同時加入が必要だ。最大2TBのストレージ領域が利用可能。全ての基本的なDropbox Businessの機能に加え、ライブチャットによるサポートを提供
- Advancedプラン: Standardプランの内容に加え、無制限のストレージ領域を使用できる。営業時間中に電話やライブチャットによるサポートを提供。より堅固なセキュリティ機能と管理機能、イベントトラッキング機能、認証機能が利用できる。1ユーザー当たり月額20ドル(毎年一括払いの場合)または月額25ドルで利用でき、最低3ユーザーの同時加入が必要
- Enterpriseプラン: Advancedプランの内容に、24時間年中無休の電話機能が加わる。管理者とエンドユーザー向けのトレーニングおよびエンタープライズモビリティ管理(EMM)機能に加え、アカウントやネットワーク、ドメインを管理するための機能も利用可能。 Dropboxは同プランの料金を公表していない
Dropboxは、数量割引や非営利団体や教育機関向けの割引も用意している。
Dropbox Businessの実装
Dropbox Businessは、組織向けに、Dropboxアカウントの一括導入や管理をする管理コンソールを提供している。管理者は、管理者用ダッシュボードからアカウントへのアクセス制御やエンドユーザー行動の監視、チームフォルダの設定、接続デバイスの閲覧などができる。
管理者は、まだアカウントを持たないエンドユーザーをDropbox Businessに招待し、サインアップを促すことができる。同様に、ユーザーアカウントの一時停止や削除も可能だ。アカウントを削除したことで、旧エンドユーザーが保管していたファイルを確認できなくなると、業務に影響が出る場合もあるだろう。その際は、旧エンドユーザーのライセンスを新メンバーに譲渡し、旧アカウントから新アカウントへファイルを移行できる。
管理者はディレクトリサービス「Active Directory」(AD)などのIDプロバイダーを使用して、シングルサインオンや2段階認証を実装することもできる。Dropbox Businessは、組織の内部と外部でどのようにデータが共有されたかを追跡できる監査ログを提供している。
管理者用ダッシュボードは、紛失または盗難に遭ったデバイスを保護するためのツールも用意している。管理者は、エンドユーザーのアカウントからデバイスのリンクを解除し、同期を一時停止できる。Dropbox Business経由で当該のデバイスに同期したファイルやフォルダをデバイスから削除するリモートワイプも可能だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
2
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
3
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
4
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
5
肥大化した「SFA」の沼 4カ月でBigQuery×AppSheetの新システムを構築した方法
-
6
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
7
「何から始めればいい?」 情報漏えい対策で悲鳴を上げる中小企業のリアル
-
8
ネットワールド、ICカード認証対応のシンクライアント構築アプライアンスを販売
-
9
ノベルティプレゼント「Windows 8 TシャツとOffice クリーニングクロスセット」
-
10
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
プログラミング不要で誰でも実現できる、ネットワーク運用管理の自動化とは
-
5
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
6
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
9
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
10
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー