製品選択ガイド
「Slack」「Teams」、本当に便利なチームコラボツールの選び方
チームコラボレーションツールの導入に当たっては使い勝手や機能など検討すべき項目がたくさんある。検討事項を整理してみた。
チームコラボレーションツールを導入するための事前調査は、他の製品との違いを示す特定機能に注目することが多い。ここから調査を始めるのは適切だ。コラボレーションという視点から見て、チームコラボレーションツールが自社の求めているニーズを満たすサービスを提供していない場合、購入すべきではないだろう。類似の機能を提供するチームコラボレーションツールはたくさんあるが、それぞれの機能はツールによって異なる。
チームコラボレーションツールは、たいていの場合、企業内で利用できるメッセージングを中心としたコミュニケーション機能を提供している。従業員は特定のプロジェクトごとに、インスタントメッセージングを使用して同僚やチームまたはその他のユーザーとつながっている。これらの製品はメッセージングやファイル共有などの基本機能を備えている。しかし、機能は同じでもインタフェースや方式に違いがある。
例えば、「Google ハングアウト」でファイルを共有する場合、ユーザーはGoogle ドライブのアカウントを持っている必要がある。ドライブをリポジトリー(保管場所)として使用し、ダウンロードリンクを使用してチャットセッション内でコンテンツを共有する。Google ドライブを全社規模のサービスとして導入している企業であれば、シームレスなワークフローを実現できる。
Google ドライブを使用していない企業は、Google ドライブでファイルの共有を認めるかどうかを判断する必要がある。あるいは、「Slack」などのよりオープンなプラットフォームを使用すれば、ユーザーは「Box」や「Dropbox」のようなサードパーティー製のクラウドストレージ製品に加えて、Google ドライブを使用してファイルを共有できる。もちろん、Slackの独自のファイル共有プラットフォームも使用できる。
失敗しないツールの導入方法
製品を評価する上での別の検討事項としては、そのコラボレーションツールを自社のコラボレーションにおける特定のニーズを満たすように導入するか、またはそのコラボレーションツールで全てのニーズを満たすように使用するのかの判断がある。前者のカテゴリーに該当する製品は少ない。付加的なオプション機能を一切備えず、必要な機能だけを提供するようなツールは多くないのだ。後者のカテゴリーに該当する製品は、メッセージング機能や電話の代替機能、室内ビデオ会議機能を備えた本格的なチームコラボレーションツールとなるだろう。
製品ごとに大きく異なる機能がビデオだ。ほとんどの製品が、基本的なピアツーピア方式のビデオ機能に加えて複数ユーザー向けのチームビデオ機能を備えている。しかし、同時に何百人ものユーザーとグループビデオセッションをする機能や従来のオンラインセミナー機能が必要な場合、製品の選択肢は限られてくる。
その他の機能、例えば、ショートメッセージサービスの統合機能や画面共有機能、ホワイトボード機能などは、製品によって異なるだろう。
製品を一部部門などに導入するパイロットプログラムを実施すれば、IT担当者がエンドユーザーからのフィードバックを受け取ることができる。このフィードバックによって、ユーザーのニーズを把握し、ユーザーが最適だと感じるツールを選択できる。特定の製品またはベンダーに偏った製品選択を回避でき、最終的な判断をエンドユーザーと共に行うことができるだろう。
データセキュリティへの製品の対応方法
製品を差別化する特定の機能に注目するだけではなく、購入者はチームコラボレーションツールを選択する前に幾つかの追加的な事項を検討する必要がある。
業界によっては、厳格なリスク管理要件やコンプライアンス要件を順守することが必要な場合がある。さまざまなチームコラボレーションツールのデータセキュリティの詳細を調査する必要がある。エンドツーエンドのメッセージ送受信時やデータ転送時の暗号化の機能などが確認項目になる。また、暗号化キーを自社サーバ上に保存や管理する機能も検討しておくことをお勧めする。
サービスに統合できるアプリケーションの種類
チームコラボレーションツールと、サードパーティーのサービスとの統合方法を詳しく調べておく必要もあるだろう。Slackを例に挙げると、同アプリは複数のクラウドベースファイル共有アプリケーションに対応している。
その他のサービスやアプリケーションとの統合は、その企業、またはエンドユーザーが所属する部門によって要件が変わる。
例えば、マーケティング部門は、チームコラボレーションツールに「Salesforce」や「SugarCRM」のようなCRM製品を統合したいと考えるケースがある。マーケティング部門のメンバーは、CRMからデータを取り出して、日常のさまざまなコミュニケーションに利用できるだろう。自社製のアプリケーションを統合するためにAPIを提供する製品もある。チームコラボレーションツールが、どのような外部のサービスと統合できるかを事前に調べるとよいだろう。
モバイルアプリケーションとの統合機能もツールによって大きく異なる。モバイルアプリケーション内で完全に相互運用できるものもあれば、機能の一部しか使えないものもある。ユーザーの大半が席についていることが多いか、それとも外を動き回っていることが多くてモバイルデバイスの使用が求められるかどうかで、チームコラボレーションツールの選択肢は変わる。
利用できるテクニカルサポートの種類
ツールの選択においてはベンダーによるサポートも重要だ。ツールによっては、FAQやビデオチュートリアルなどの基本的なサポート機能だけを提供するものもある。Webチケット発行や電子メール、ライブチャット、電話によるサポートなどのインタラクティブなオプションを提供するコラボレーションツールもある。
チームコラボレーションツールの価格
最後に、必要費用を検討事項に入れる必要がある。なぜなら、製品価格は、機能や管理オプションなどがツールによって大きく異なるため、大幅に変動し得るからだ。そのため、チームメッセージングツールを購入する前に十分に精査し、どの製品が、そして究極的にはどの価格モデルがもっとも合理的かを判断することが重要だ。
幾つかのベンダーは、複数の価格帯や試用版、フリーミアムオプションを提供している。社内のパワーユーザーに対してはより高価格で高機能なライセンスを導入し、その他の従業員に対してはより安価で、場合によっては無料版の製品を提供することを選択できる。ローエンド製品では機能が一部欠落しているが、コアとなる機能やコラボレーションプラットフォームの全体を一括管理できる単一ウィンドウでの管理機能は健在だ。
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