価格だけでなく、採用技術も考慮が必要
モバイルデバイス管理(MDM)製品比較で役に立つ 確認すべき6つの質問(4/4 ページ)
MDM製品の価格は?
現在、MDM製品は幾つかの方法で料金が設定されている。購入する前に、予算配分の選択肢を確認しておきたい。
例えば、最初に検討すべきなのは、クラウドベースMDMシステムとオンプレミスMDMシステムのどちらを導入するかだ。導入するMDMシステムの種類によっては、IT予算の組み方が変わる。クラウドベースMDMの費用は、運用費に分類される。つまり、ライセンス費用や業務運営の予算から拠出する。一方、オンプレミスMDMの導入費用は主に資本支出として扱われる。オンプレミスMDMは固定資産(企業が長期間活用する設備)になる。
どちらのMDMを導入するかの判断には、この予算配分も影響する。例えば、クラウドベースMDMを採用する方が支出を抑えられる場合でも、クラウドベースMDMを導入できるほどの運用費予算が用意されていない可能性がある。その場合、オンプレミスMDMを選ばざるを得ないだろう。
また、ライセンスの点でも、MDMのライセンスがデバイス単位なのか、ユーザー単位なのかによって、複数の料金モデルが存在する。ユーザーベースモデルは、ユーザーアカウントごとに料金を支払い、必要なデバイスにソフトウェアをインストールできる。デバイスベースモデルは、ソフトウェアをインストールするデバイスの台数に応じて料金を支払う。どちらが安価になるかは企業次第だ。
費用対効果を最大にするために、ユーザーベースとデバイスベースを使い分けるハイブリッドモデルを採用する企業もある。例えば、会社が従業員にデバイスを支給し、従業員が利用するデータやアプリを管理する場合は、デバイス単位にライセンスを許可するMDM製品を購入する方が適しているだろう。一方、支給するデバイスに限らず、複数のデバイスに従業員がライセンスをインストールする場合は、ユーザーベースのライセンスモデルの方が適している。
会社から支給されたデバイスを使うユーザーにはデバイス単位のライセンスを使い、複数のデバイスを自由に使いたいユーザー(経営幹部など)にはユーザー単位のライセンスを使うというハイブリッドライセンス手法もある。
総括
ここまで述べてきたように、モバイルデバイスのセキュリティ保護と管理のためにMDM製品を購入する際には、検討すべきさまざまな要素がある。本稿で紹介した質問は、特定のMDMベンダーの評価を始める前に、組織独自のMDMニーズについての理解を促すことを目的としている。
最も重要な判断は、インストールするMDMの種類だ。コンテナ型MDMとコンテナレスMDMのどちらにするかを決める。その後、MDM製品に求めるセキュリティオプションを決定する。
それが完了したら、どこにMDMをインストールして管理するかを確認する。クラウドか、オンプレミスか。社内にシステムを管理する人材はいるか。クラウドベースMDMの場合、ネットワーク外部にインストールされたアプリケーションを信頼するのか。
判断結果は、企業規模によっても若干異なるだろう。小規模企業は、管理が容易なデバイス単位にライセンスを許可するクラウドベースMDMを選ぶことが多い。一方、中規模企業や大規模企業は、複数のユーザーデバイスからのデータ流出を懸念して、オンプレミスにインストールしてユーザー単位にライセンスを許可するコンテナ型のMDMを求めている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
4
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
5
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
6
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
7
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
8
本当に安いPCで十分か? “すぐ重くなる”を防ぐノートPC選びの絶対条件
-
9
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
10
Claudeの不可視透かしに批判殺到 著作権消失や誤判定に潜む企業リスク
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー