賢い「セキュリティ予算」獲得術【第3回】

「セキュリティ予算」の“満額獲得”方法と、交渉戦術(1/2 ページ)

「適切なセキュリティ予算」をどう見積もるべきかは分かった。実際に獲得するには、どう考え、どう行動すべきなのか。獲得できなかった場合はどうすればよいのか。勘所をまとめた。

 連載第2回「『適切なセキュリティ予算』はどのように見積もればよいのか?」で解説した通り、セキュリティ予算はその性質上、個別の技術要素だけを切り出すと獲得が難しくなる。具体的な攻撃シナリオに基づいてリスクを分析し、必要な対策の全体像を俯瞰(ふかん)的に整理した上で、その結果に基づいてセキュリティ予算を見積もることが重要だ。

 最終回となる今回は、適切なセキュリティ予算を獲得するための具体的な方法を見ていく。加えてセキュリティ予算の満額獲得が難しい場合、限られた予算を効果的に使うために、セキュリティ対策の優先順位をどのように付けるべきなのかを説明する。

「適切なセキュリティ予算」の獲得方法

 適切なセキュリティ予算の獲得方法を考える前に徹底すべきなのは、あらゆるセキュリティ予算をひとくくりにして考えないことだ。目的に応じて、セキュリティ予算は幾つかの種類に分類できる。目的が異なれば、当然ながら獲得に向けた予算承認者への説明事項や評価指標も異なる。

 セキュリティ予算は他のIT予算と同じように、以下の4種類に分類できる。

  • インフラ関連
  • 業務関連
  • 戦略関連
  • 情報関連

 この4つの分類について詳細に示したのが、以下の表だ。

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賢い「セキュリティ予算」獲得術

適切なセキュリティ製品を導入するにも、必要な予算が獲得できなければどうしようもない。だが足元を見ると、十分なセキュリティ予算が確保できている企業はむしろ少数派だ。世界的に見ても、国内企業はセキュリティ予算の獲得に苦慮しているという。その背景には何があるのか。そもそも「適切なセキュリティ予算」とは、どのように考えればよいのか。必要なセキュリティ予算を確実に確保するには、また限られた予算内で必要なセキュリティ対策を進めるにはどうすべきか。具体的に解説する。

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この記事の著者

藤井仁志
藤井仁志

グローバルコンサルティングファームにてセキュリティプラクティスの日本リードを務め、ガバナンスを中心としたアドバイザリーサービスだけでなく、システム導入、システム運用までをカバーし、机上にとどまらない実現性の高いサービスを提供。金融機関、中央省庁、運輸業といった重要インフラ関連事業から製造業、小売業までの多様な業態に対して、セキュリティ診断、セキュリティ体制構築、システム導入、運用変革まで幅広く支援した実績を有する。特にマイナンバー(社会保障と税の共通番号)や、金融機関などの大規模マルチベンダー環境におけるシステム導入プロジェクトの統括技術責任者、セキュリティ責任者としての豊富な経験を有する。2017年8月にEYアドバイザリー・アンド・コンサルティングに参画し、サイバーセキュリティ事業の日本共同責任者を務める。セキュリティベンダー主催のカンファレンス、メディア主催のイベントなどでの講演、ソートリーダーシップ(Thought Leadership)としての寄稿多数。公認情報システムセキュリティプロフェッショナル(CISSP)。公認情報セキュリティマネージャー(CISM)。情報処理安全確保支援士集合講習認定講師。

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