「セキュリティアナリストが不要になる」は本当か
セキュリティの自動化とオーケストレーションは「企業のセキュリティ」をどう変える?(1/2 ページ)
セキュリティの自動化およびオーケストレーションをするシステムが増加する傾向にある。その理由は、このシステムが脅威に対して自動的な対処ができる機能を有しているからである。
技術全体が変化を遂げようとしている。無論、セキュリティ業界も例外ではない。
過去3年間、機械学習や人工知能がセキュリティ業界のほぼあらゆる領域に取り入れられてきた。この技術が広く導入されてきた理由は、企業がこの技術を用いると、セキュリティプログラムの運用効果を高められる、という認識が浸透したからである。セキュリティの自動化機能やオーケストレーション機能(Security Automation and Orchestration:SAO)を備えたツールが市場に登場し、私たちは現在、この技術の導入を目の当たりにしている。
併せて読みたいお勧め記事
自動化に関する最新動向
セキュリティ人材不足はどうすれば解消できるのか
セキュリティのイベント情報を管理する仕組み(SIEM)とSAOを組み合わせられれば、脅威の検知と対処をより合理的に行えるだろう。セキュリティ企業LogRhythmのインシデント対応自動化サービス「SmartResponse」の提供や、SAO技術を提供するPhantomの買収(Splunkが買収)などの動きも、SIEMとSAOの組み合わせが合理的であるということを示している。
この機能を利用すれば、セキュリティチームは検出に要する平均時間(MTTD)や対応までに要する平均時間(MTTR)などの指標となる時間を短縮できる。より効率的にインシデントを閉じる(終わらせる)ことができるだろう。しかし、これらのツールは万能ではないため、セキュリティチームは技術や対応手順、スタッフの訓練などを継続的に見直すことによって、運用しているセキュリティ施策を更新する。
SAO導入で気を付けるべき点とは
最も重要な事項は、現在のインフラがSAOを導入できるかどうかである。できるだけ既存のシステムとSAO技術をシンプルに統合して利用することが望ましいだろう。
製品によっては、APIを使ったり、過去に構築済みのイベント(セントラルリポジトリに蓄積されているイベント)を流用したりすることが必要な場合もある。セントラルリポジトリとはSAOサービス提供ベンダーが持つ、SAOの生命線ともいえる情報管理の仕組みである。
新しい技術の導入を検討する場合、十分にオープンなSAOのサービスを選ぶことが重要である。SAOの導入が特定のベンダーの技術に縛られてしまうと目的が達成できない。
利用方法次第では、システムに提供されるデータによって、導入効果が決まってしまう。そのためSAOサービス導入の前に検証が必要だ。企業は、自社の弱点は何であるのか、セキュリティチームがリスクを抑止する場合、この技術がどの程度助けとなるのか、を見極めておくべきである。アプリケーションのセキュリティチェックツールを使って、既存の技術とデータを使って脅威が防げるか、を試すとよいだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
4
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
5
本当に安いPCで十分か? “すぐ重くなる”を防ぐノートPC選びの絶対条件
-
6
Claudeの不可視透かしに批判殺到 著作権消失や誤判定に潜む企業リスク
-
7
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
8
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
9
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
-
10
レガシー基幹システムをSAPに統合 山善が突き止めた「標準化と個別最適」の境界線
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー