コモディティ化を促す3つの要因
急速に低価格化するオールフラッシュストレージ、その背景には何があるのか?(4/4 ページ)
差別化の必要性
コモディティ化が起きるのは、解決される問題、価値、機能、ブランドにおいて差別化が認められない場合だ。こうしたことから、複数のAFAベンダーが自社の製品を差別化しようと試みている。
IBM、Nimbus Data、Pavilion Data Systems、Pure Storage、Western Digitalなど、一部の企業は独自のSSDの型(フォームファクター)を作り出している。そうすることで1ラックのストレージ密度を向上させることが目的だ。前述のように、パフォーマンスによってAFAを差別化しようとするグループもある。また、独自のハードウェアのシステム構成を開発する企業もある。例えば、INFINIDATの製品はAFAではない。SSDとHDDによるハイブリッドストレージシステムだが、最大3TBのダイナミックRAMキャッシュによりAFA並みのパフォーマン
スを発揮するとしている。
Hewlett Packard Enterpriseは、主に分析(「HPE Nimble Storage」など)に頼るようになっており、独自のASICにはそれほど依存しなくなっている。StorOneは、ストレージスタックの完全な書き換えを進めようとしている。また、多数の層を1つのプロセスまたは層にまとめることも想定している。必要なハードウェアを大幅に減らしながら同等のIOPSとスループットを提供することが狙いだ。
Dell EMCは、自社を差別化するために追加ソフトウェアとサービスを提供する。また、その基礎を補うために、AFA、SDS、CI、HCIという各カテゴリーの製品を複数販売している。NetAppも各カテゴリーの製品を販売しており、同社の「SolidFire」とHCIではサービス品質、NetAppのストレージ向けOS「ONTAP」の拡張性とスナップショットサービスで差別化を図っている。
こうした差別化要素全てが、ベンダーが抜きん出ることやさまざまな問題を解決することを後押しする。同時にその製品のコモディティ化も遅らせる。ただし、それはある程度の効果しかない。差別化によって、縮小している市場と激化する競争によるプレッシャーが克服されることはない。
結論
クラウドとHCIの急速な成長に加え、競合企業の急増によって市場が縮小している。この状況ではAFAの価値がいや応なしに下がり続け、そのコモディティ化が進むことになるだろう。差別化は速度緩衝帯として機能し、価格の底値へと向かうこの競争を辛うじて遅らせている。これはストレージ購買担当者にとっては朗報だが、ストレージベンダーにとってはそうではない。利幅は縮小を続け、競合企業が姿を消し、新しいリーダーが現れることになるだろう。
生き残るAFAベンダーは、他社によって解決されていない緊急かつコストのかかるユーザーの問題を解決することになる。または、競合企業よりも適切にそうした問題に対処する。純粋な価格やコストでの差別化は、長期的にはどの企業の利益にもならないどん底へと向かう競争になる。
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