古い印象を抱いたままになっていないか?
Windows 10移行と同時に考えるべき仮想デスクトップの度肝を抜く進化
「Windows 10」への移行は、近年大きく進歩し手頃な価格で利用できるようになったVDI(仮想デスクトップインフラ)の導入検討に時間をかけるチャンスでもある。その理由は。
IT担当者が「Windows 10」への移行を開始する前には、アプリケーションとハードウェアの互換性の確認、OSの自動アップデートの取り扱いなど、多くの検討事項がある。この移行期間をVDI(仮想デスクトップインフラ)の導入機会として利用することも検討事項の一つだ。
早くから技術的課題のために時間を費やした多くの組織で、VDIは未着手のままになっている。これらの組織は、VDIを評価する以前に、パフォーマンスの問題、機能不足、または不安定であることだけを理由にユーザーがVDIを受け入れないだろうと判断し、そのまま放置している。VDIの導入をもともと視野に入れていない組織もあるだろう。
しかし、組織がWindows 10に移行するにつれて、IT担当者は、最新のVDIは黎明期と比べると大きく進化していることを理解する必要がある。まずはVDIに再注目して、どれほど進化したのかを知ることが重要だ。
VDIはどこが進化したか
第1に、VDIの導入コストが大幅に低下したことだ。設備投資の観点から、VDIは常に問題視されてきた。しかし、ハードウェアコストは急激に低下し、CPUやメモリ、ネットワーク、ストレージなど、多くの点でパフォーマンスが大幅に向上したことにより、VDIはこれまで以上に実用的で手ごろなものになっている。
ハードウェアの強化(CPUとメモリの高速化や、データセンターのネットワークの10ギガビットイーサネット<GbE>対応など)は、VDIをより現実的なものにした。Nutanixなどのベンダーのハイパーコンバージドインフラ(HCI)も状況を一変させた。SSDと「VMware vSAN」は、ネットワークストレージ用ストレージデバイスとして、従来のハイブリッドHDDを置き換えた。
さらに、「NVIDIA GRID」などのグラフィックスプロセシングユニット(GPU)の価格が下がったため、グラフィックスのパフォーマンスが向上して、IT部門はサーバルームからより多くのアプリケーションを簡単に配信できるようになった。CADツールのようにグラフィックスを多用するアプリケーションをVDIで動作させる時にも快適だ。アプリケーションの配信と階層化の改善により、ユーザーが求めるパフォーマンスを備えたデスクトップを実現する性能が大幅に向上した。
使いやすくなったユーザー環境管理ツールにより、VDI管理担当者は、VDIでも従来のデスクトップマシンと変わらない使用感を簡単に実現できるようになった。その結果、ユーザーが自分のデスクトップをカスタマイズすることができると同時に、IT部門は従来のデスクトップマシンのストレージニーズに個別に対応することなく、完全にパッチが適用された完全にクリーンなデスクトップを提供できる。
極言すれば、Windows 10への移行は、組織がVDIを導入するための推進力にはなっておらず、IT部門が「もっと使い勝手のよい他のテクノロジーが存在しないか」を調査検討するための時間を消費する言い訳となっているといえる。IT部門はVDI導入を再評価し、健全なビジネス要件とニーズに基づいて判断する必要があるだろう。だからといって、IT部門がVDI環境を構築できるという理由だけでは、VDIを導入すべきではない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[ゾーホージャパン株式会社] サイバー攻撃からネットワークを守る上で確実に押さえておきたいポイントとは? -
事例
[アルプス システム インテグレーション株式会社] 中小企業でも安心して活用できる「手ごろなSOCサービス」とは? -
製品資料
[株式会社シーイーシー] 脱VMwareに成功した企業は何をどう実践した? 事例に学ぶ戦略立案&実装のコツ -
製品資料
[株式会社オービックビジネスコンサルタント] ランサムウェア攻撃を“二重の防御構造”で防ぐ、クラウド型基幹システムの実力 -
製品資料
[株式会社オービックビジネスコンサルタント] 動画で知るランサムウェア被害企業のリアル、会計データが無事だった理由とは
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
鹿島建設のDXを阻む「10年前のAWS」 安全性と自由度を両立したモダナイズ
-
2
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
3
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
4
Microsoft激怒のゼロデイ脆弱性「無断公開」 パッチを待つのが危険な理由
-
5
「Excel管理」では限界――製造現場の改善が進まない“隠れた原因”
-
6
NECの「BluStellar」に必要なデータ保護と活用のための技術とは
-
7
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
-
8
ランサムウェアに悪用された“Windowsの穴”とは? パッチで直らない脆弱性も
-
9
「Oracle Database」のサポート体系が変更 料金への影響は?
-
10
Windows Server 2025移行の“超難関”「Active Directory」問題解決ガイド
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
DX/AI投資の壁を突破、現代の最高財務責任者が直面する課題と克服のヒント
-
3
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
4
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
5
システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
-
6
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
7
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
8
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
9
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー