サポート終了や社内体制が不確定要素に
「XenDesktop」「VMware Horizon」の2大VDIを比較 VMwareがCitrixを猛追(2/2 ページ)
XenDesktopは「セキュリティ」「顧客最優先」で差異化
「暗号化を中心とするセキュリティ強化に関しては、XenDesktopのイノベーションが強力だ」。こう話すのは、XenDesktopを採用する企業金融事業体のKansas Development Finance Authorityで、情報テクノロジー部門のディレクターを務めるジェフ・ケイター氏だ。CitrixはAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)の公開を介して、XenDesktopと他製品との連携を促進している。そのため「Webブラウジングの安全性向上だけでなく、さまざまなメリットを実現できる」とケイター氏は言う。
CitrixのAPI群を利用して、Bitdefenderのハイパーバイザー保護製品「Hypervisor Introspection」と連携させれば、XenDesktopにファイル保護機能を追加できる。ハイパーバイザーの1つ下の層に、メモリ自己観察機能を組み込むことも可能だ。そのため「侵入は事実上不可能になる」とケイター氏は説明する。「不正なアクセスは全て拒否できる。こうしたことはXenDesktopでなければ実現できなかった」(同氏)
「セキュリティは、Citrixのアプリケーション仮想化製品とデスクトップ仮想化製品がユーザー企業を引き付ける要素の一つだ」。Citrixでシニアプロダクトマーケティングマネジャーを務めるトーマス・バーガー氏は、そう話す。
CitrixはGPU(画像処理プロセッサ)で処理を高速化したVMを、ホストサーバ間で動的に移動できるようにしている。IT担当者は、VMを停止することなく新しいホストサーバへ移すことができる。VMwareも同様の機能を「VMware vSphere 6.7」で提供している。その機能では、IT担当者がデスクトップセッションを一時停止することで、GPUで高速化したVMのサーバ間移行ができるようにしている。
とはいえ結局のところ、ケイター氏がXenDesktopに魅力を感じたのは、Citrixの「顧客最優先」のアプローチだという。「Citrixは、ユーザー企業が確実に満足できるかどうかを重視する。ユーザー企業からの要求があったら、Citrixは時間を惜しまずに問題を修正し、今後のリリースで解決しようとする」(同氏)
ケリー氏によると、VMware製品でもカスタマーサポートは強力な要素だという。「VMwareは、こちらに提示したビジョンを実際に実現させるために投資している。VMwareは、作業を完了するために必要なデータや要素に、ユーザー企業が簡単にたどり着けることを重視している」(ケリー氏)
漠然とした変化
幾つかの要因が重なることで、XenDesktopとVMware Horizonの競争が変化する可能性があると専門家は指摘する。
2018年6月30日に「XenDesktop 7.0」のサポートが終了した。製品のメインストリームサポートが終わりを迎えるとき、ユーザー企業は当然ながら、その機会に他のオプションを検討するようになるとケラバラ氏は言う。さらにCitrixでは、2016年と2017年にCEOの交代が続いた。「製品のサポート終了と、ベンダーに対する疑念が合わされば、財務に関する責任を負っている部門は、他の選択肢に目を向ける」(同氏)
このような変化が起こるからといって、既存のユーザー企業が慌てふためくことはない。「Citrixは良い立場にある。同社がイノベーションを続けさえすれば注目されるようになるだろう。それで問題は解決する」と、ケイター氏は指摘する。
Citrixを取り巻く変化がどのような影響を及ぼすか、ケイター氏は目を離すつもりはない。「Citrix製品について何らかの期限が終了したり、同社の一部が売却されたりした場合には、運用している全ての同社製品について、こちらが所有するイメージや成果物を、他の主要なシステムへとエクスポートできるかどうかを確認しておきたいと考えている」(ケイター氏)
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