企業間チャットに対応
「Workplace by Facebook」が大幅機能強化、SlackやMicrosoftとの差は縮まるか
企業は「Workplace by Facebook」を使って、パートナーや顧客とインスタントメッセージやビデオ会議ができるようになった。
Facebookは2018年10月、ライバルのMicrosoftやSlackに対する巻き返しを狙い、まだ歴史の浅い自社のコミュニケーションおよびコラボレーションプラットフォーム「Workplace by Facebook」の一連の新機能を発表した。
企業はWorkplace by Facebookの「Workplaceチャット」機能を使って、パートナーや顧客とインスタントメッセージやビデオ通話ができるようになった。この機能により、企業は外部の協力者とともに仕事をする際に(相手もWorkplaceを使っていれば)、ゲストアカウントを作成する必要がなくなった。
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コラボレーションツールの課題
「Slack」「Microsoft Teams」と互角に戦えるか
これまで、Workplaceは企業間コミュニケーションを、「グループ」機能によってグループメンバー間についてのみサポートしていた。このグループ機能は、消費者向けのFacebookの「グループ」と同様に機能する。Workplaceは企業間チャット機能が加わったことで、SlackやMicrosoft、Cisco Systemsが提供するエンタープライズメッセージングソフトウェアとより互角に戦えるようになった。
またFacebookは、Workplaceチャットに“サイレントモード”(これも一般的な機能)を追加した他、重要なメッセージをピン留めしてスレッドの一番上に表示できるようにした。さらに、Workplaceチャット内で特定のメッセージに返信し、サブスレッドを作成することもできるようにした。
「Facebookが力を入れている中心テーマは、従業員エクスペリエンスだと思う」と、Constellation Researchのアナリスト、アラン・レポフスキー氏は指摘する。
「Facebookは、従業員が同僚に加えて、外部の顧客やパートナーともつながり、関係を構築するための機能を追加している」(レポフスキー氏)
2016年にリリースされたWorkplace by Facebookは、消費者向けのFacebookと同様のインタフェースを備えているが、別のプラットフォームであり、消費者向けFacebookサイトにある、人々やページへのデジタルリンクは提供しない。Workplaceを使い始めている企業は、このプラットフォームに引かれたのは、従業員が使い方をよく知っているであろうことが分かっているからだと述べている。
FacebookはWorkplaceを、「Slack」や「Microsoft Teams」に似たコラボレーションアプリケーションとして位置付けようとしてきた。だが、これまでのところ、多くの企業がWorkplaceをコラボレーションツールというよりも、イントラネットWebサイトのように使っているようだ。Facebookはこうした顧客にも対応しようとしており、10月の新機能発表時に、管理機能の強化により、重要な投稿をニュースフィードのトップに表示できるようにしたことも明らかにしている。
Workplaceはこの2年間に、世界全体で3万以上の組織をユーザーとして獲得した。その中には、WalmartやStarbucksのような有名企業も含まれる。だが、ユーザー数は、非営利団体や教育機関の分で水増しされているかもしれない。これらの組織はWorkplaceを無料で利用できることになっている。
「ベンダーが市場シェアを競う中、Workplaceが報告している大規模導入組織の数が非常に印象的だ」とレポフスキー氏は語る(それでも、Workplaceは競合製品に依然として後れを取っている。Microsoft Teamsは32万9000組織に、Slackは50万組織に利用されている)。
Workplace by Facebookでも災害時安否確認機能が利用可能に
Facebookは、2014年に消費者向けFacebook用にリリースされた災害時安否確認機能を強化しており、この機能をWorkplace by Facebook向けにカスタマイズして、2019年初めには企業利用を可能にする。。
同機能は、企業が災害時に従業員と連絡を取るのに役立つ。従業員はこの機能により、例えば、オフィスでハリケーンや火事に被災した際に、無事を知らせたり、助けを求めたりできる。
管理者は、WorkplaceのニュースフィードやWorkplaceチャットのbotを使って、従業員に通知を送れる。同機能は、応答の有無を追跡すべき従業員をリスト化したスプレッドシートを自動的に生成する。
これは、エンタープライズコラボレーション市場でユニークな機能だ。だが、より多くの顧客を引き付けるだけの付加価値をWorkplaceにもたらすかどうかは不明だ。またFacebookは、企業がWorkplaceをコミュニティー構築以外のことにも利用することを望むなら、サードパーティーのビジネスアプリとの統合も継続して進める必要がある。
「Facebookは、使いやすく、アクセスしやすい企業向けコラボレーションプラットフォームを構築した。おなじみのFacebookのルック&フィールで利用できるという点で、Workplaceはユニークであり、SlackやMicrosoft Teamsより直感的だ。だが、後者の2つの方が、生産性に貢献する統合機能が充実している」と、IDCのアナリスト、ウェイン・カーツマン氏は述べている。
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