AIやIoTなど次世代を見ているか判別が必要
「クラウド化をするならERPベンダーを替えるべき」理由とは(2/2 ページ)
企業は何かを変えたいと考えている
調査会社Forrester Researchの「Vendor Landscape:SaaS ERP Applications, 2017」(ベンダーの情勢:2017年におけるSaaS ERPアプリケーション)によると、以前からオンプレミス型ERPを提供しているベンダーがSaaSに限定してクラウドERPを提供することはほとんどないという。こうしたベンダーは、保守という貴重な収入源を確保しておきたいと考える。このレポートは次のように指摘している。
「現在取引しているオンプレミスERPベンダーがSaaSへの魅力的な移行経路を提示するかもしれない。だが、そうした提案のメリットとコストをしっかりと理解する必要がある。つまり、ベンダーが提供する新しいSaaSが、アーキテクチャ、柔軟性、ユーザビリティーに関して、SaaS向けにネイティブに構築された製品と同等のメリットを提供するかどうかを理解すべきだ」
これは、新しいクラウドERPの検討についてのソマー氏の見解を思い起こさせる。
「企業は何かを変えたいと考えている。だが、ベンダーが持ち込むのは30年前と変わらない古いソフトウェアだ」というのがソマー氏の意見だ。
ソマー氏のクライアントは、データセンターの保守とアプリケーションを統合する仕事から解放されることを望んでいる。だが、シングルテナントのクラウドERPに移行すれば、以前と同じ保守が待ち受けている。「クライアントは、ソフトウェアにパッチを適用するためにIT担当者に給料を支払いたいとは考えていない。担当して欲しいのは収益に直結するプロジェクトだ。クライアントは統合のような仕事を望んでいない」とソマー氏は話す。
新しい時代のERP
賢いIT担当者は、ERPテクノロジーの世代交代が進んでいると感じている。これは10~15年に1回しか起きない変化だ。自社がいつも利用しているERPのベンダーが、AIの時代に競争力のあるサービスを現時点で提供していないか、これからも提供する予定がないようならば、投資先を見直す時期が来ている。
「経営陣は、自社がデジタルビジネスモデルに移行することを望んでいる。だが、古き良き時代のERPではそれもままならない。ベンダーは全ての企業に素晴らしいサービスを提供すると言うが、まだその基礎さえ提供していない」(ソマー氏)
現場の大半をAIツールやロボットで自動化した未来の工場を構築するには、新しい会計のプロセスや業務が必要になる。例えば、AIを使って異常を検知し、専門的なツールを所有し、データサイエンスにアクセスしたい場合は次世代企業にサービスを提供することを目的にした新しいベンダーを検討する必要があると同氏は忠告する。
重要なのは、以前よりもERPの選択肢が増えていることだ。特定市場向けの特殊なERPを必要としている場合でも、中小企業向けに設計されたシステムを必要としている場合でも、将来を見据えた選択が必要になる。
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