APIを使って簡単に実装できる
AWS、Microsoft、Googleの主要な「クラウドAIサービス」は? 4大用途で整理
AWSとMicrosoft、Googleのクラウドベンダー3社は、さまざまな用途で使える「クラウドAIサービス」を充実させている。4つの用途に絞って、主要サービスを整理する。
Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft、Googleの主要パブリッククラウドベンダー3社は、人工知能(AI)エンジンや、それを組み込んだ機能をクラウドサービス(以下、クラウドAIサービス)として提供している。これにより、AI技術の利用が容易になりつつある。
AI技術を最大限に活用するためには、まずアプリケーションに追加する機能を決める必要がある。パブリッククラウドベンダーが提供するクラウドAIサービスと、そのAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)を調査するのはその後だ。
本稿では、AWSとMicrosoft、Googleの主要なクラウドAIサービスを、以下の用途別に整理して紹介する。
- チャットbot
- 画像認識
- 音声入力
- レコメンデーション
用途1.チャットbot
チャットbotは、AI技術をアプリケーションに組み込む例の中では最も一般的だ。AWSの「Amazon Lex」のように、他のサービスと連携してチャットbotを実現するクラウドAIサービスもある。
Webサイトにテキストベースのユーザーインタフェースを組み込み、顧客の問い合わせに答えて顧客を支援することが、チャットbotの一般的なユースケースだ。自然言語処理APIを使って、会話の理解力やスキルを高めることもできる。
パブリッククラウドベンダー各社は、チャットbotの実現を支援する以下のクラウドAIサービスを提供している。
- Amazon Lex
- Azure Bot Service(Microsoft)
- Dialogflow(Google)
用途2.画像認識
大量の画像の中から特定の画像を見つけ出すのは大変な作業だ。内容を説明するラベルによってタグ付けされていない画像を、テキスト検索だけで見つけるのは難しいだろう。
以下に挙げるクラウドAIサービスのAPIは、画像に有益なメタデータや説明がなくても、自動的に画像を解析して画像中の要素を特定できる。こうした画像処理APIはさまざまなユースケースに役立つ。
- Amazon Rekognition(AWS)
- Computer Vision(Microsoft)
- Cloud Vision(Google)
顔認証は、ソーシャルメディアアプリケーションでの人気が非常に高い。画像認識のユースケースは他にも数多くある。例えば建築検査官向けのアプリケーションだ。建築検査官は、建築現場の視察中に撮影した写真の中から特定の条件を満たす画像を見つける必要がある。画像認識を利用すれば、遠隔操作のカメラで撮影した写真や動画を基に、例えば現場周辺の気象状況を報告するアプリケーションを開発できる。
物体の検出やテキストの抽出も、画像認識の一般的なユースケースだ。
用途3.音声入力
キーボードがデータ入力の最適な手段とは限らない。アクセシビリティーの問題を抱え、キーの操作が難しいユーザーもいる。モバイルアプリケーションで物理キーボードが使えない場合や、手がふさがっている状態で入力を求められる場合も、ユーザーは不便を感じる。
開発者は、アプリケーションのユーザーがデータを手で入力しなくても済むように、クラウドAIサービスのAPIを組み込んで音声をテキストに変換できる。音声認識機能を提供する具体的なクラウドAIサービスを以下に挙げる。
- Amazon Transcribe(AWS)
- Speech to Text(Microsoft)
- Cloud Speech-to-Text(Google)
ユーザーは、地図やナビゲーションなどのアプリケーションを通じて、音声をテキストに変換するサービスを使い慣れている。上記のようなクラウドAIサービスのAPIでは、発話を認識して音声コマンドとして入力に利用することも可能だ。
用途4.レコメンデーション
今では消費者の大半が、レコメンデーションを搭載したWebサイトやアプリケーションに慣れている。こうしたWebサイトやアプリケーションは、ユーザーの購入履歴やプロフィールを使って商品やサービスを提案する。かつてデータ駆動型のレコメンデーションエンジンを自社サービスに搭載できたのは、Amazon.comやNetflixなどの大規模なWebサイトを有する企業だけだった。
現在はクラウドAIサービスによって、レコメンデーションエンジンをアプリケーションに組み込むハードルは大きく下がっている。AWSは個人に合わせたレコメンデーションや検索、通知を実現するクラウドAIサービスとして「Amazon Personalize」を提供している。
Microsoftは開発者がすぐにレコメンデーションを実現できるサービスを提供していない。データ分析サービス「Azure Databricks」など、クラウドサービス群「Microsoft Azure」に含まれるさまざまな関連サービスを用いることで、リアルタイムレコメンデーションAPIを構築できる。
Googleもクラウドサービス群「Google Cloud Platform」で同様のことを可能にしている。そのために利用できるコンポーネントには、PaaS(Platform as a Service)の「Google App Engine」やデータベース管理システム(DBMS)の「Cloud SQL」などがある。
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