2020年の見逃せないセキュリティスタートアップ5社【前編】
Clumio、Siemplifyとは? 投資家が注目するセキュリティスタートアップ
2020年、セキュリティ分野のスタートアップで注目すべきはどの企業だろうか。多くの資金提供を受けたスタートアップとして、2020年に存在感を増すと考えられる5社のうち、2社を取り上げる。
新たなセキュリティの課題に対処すべく、さまざまなスタートアップ(設立間もない企業)が登場している。このようなスタートアップの中には、2019年にベンチャーキャピタル(投資会社)の高額な資金提供を受けているベンダーもある。セキュリティ分野の投資会社Strategic Cyber Venturesの調査によると、ワシントンに拠点を置くベンチャーキャピタルの2018年におけるセキュリティベンダーへの投資額はグローバルで53億ドルに達する。同社は2020年以降もセキュリティベンダーへの投資額が上昇すると予想する。
本稿は、2019年に高額の資金提供を受け、2020年の活躍が見込まれるセキュリティ分野のスタートアップ5社を紹介する。取り上げるのは以下の5社だ。
1.Clumio
2017年、米カリフォルニア州サンタクララでプージャン・クマール氏が設立したスタートアップがClumioだ。同社は、2019年11月に投資ラウンド(企業への投資段階)の「シリーズC」(スタートアップが事業成長を拡大させる段階)で1億3500万ドルの投資を受けたスタートアップで、バックアップのクラウドサービスであるBaaS(Backup as a Service)を提供している。このBaaSはインフラにクラウドサービス群「Amazon Web Services」(AWS)を採用する。同社の目的はセキュアなバックアップサービスとデータ保護を提供することだ。
Clumioは、データが移動する全ての段階でデータを暗号化する。データがユーザー企業の環境を離れる前にユーザー企業の環境で暗号化し、セキュアな通信経路を通って転送する仕組みだ。その後クラウドストレージの「Amazon Simple Storage Service」(Amazon S3)に、セキュリティが確保された状態のデータを格納する。転送の各段階で使用する暗号化鍵は「全て異なるため安全だ」と、同社で最高セキュリティ責任者(CSO)を務めるグレン・マルバニー氏は話す。
2.Siemplify
Siemplifyは、2015年に米ニューヨークを拠点としてアロン・コーエン氏、エイモス・スターン氏、ギャリー・ファタコフ氏が設立した。同社は、さまざまな情報源からセキュリティ関連のデータを収集する「SOAR」(Security Orchestration, Automation and Response)製品のベンダーだ。同社のSOAR製品は、セキュリティオペレーションセンター(SOC)向けにさまざまなサードパーティー製品を連携し、データ分析の効率を向上させることを目指している。
「セキュリティ担当者の作業方法にはしばしば問題があり、その手順に改善可能な点が非常にたくさんあることをわれわれは知っていた」とSiemplifyで最高戦略責任者(CSO)を務めるニミー・レーチェンバーグ氏は語る。そこでコーエン氏、スターン氏、ファタコフ氏の3人は、こうした課題を改善する製品を構築し、世界中のセキュリティ担当者のトレーニングから見えてくる問題を解決する企業を立ち上げようと考えた。そうして設立したのがSiemplifyだ。
レーチェンバーグ氏によると、セキュリティ担当者はサードパーティーのセキュリティ製品を統合的に運用することに課題を感じているという。その結果、SOCにとってセキュリティデータを集約し相互に関連付けることが困難になっている。Siemplifyは2019年5月に投資ラウンドがシリーズCのスタートアップとして3000万ドルの資金提供を受けた。これにより、同社はさらなるSOAR製品の改良と市場の開拓を進めようとしている。
後編は、残る3社の注目スタートアップを紹介する。
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2020年の見逃せないセキュリティスタートアップ5社
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