クラウドニュースフラッシュ
“クラウド拒否”の企業がIaaS/PaaSを使いたくなる条件とは?
複数の調査会社が、クラウドサービスの企業導入は2020年以降も進むと予測している。その理由とは。クラウドサービスの導入事例やクラウド移行を支援する新サービスと併せて紹介する。
業務システムをオンプレミスのインフラからクラウドサービスへ移行させる動きが、国内企業の間で進んでいる。その背景には何があるのか。クラウドサービスに関する国内市場の調査結果や導入事例、クラウドサービスへの移行を支援する新サービスなど、クラウドに関する主要なニュースを6本紹介する。
2023年の国内クラウド市場は2兆円以上に 拡大の要因は
富士キメラ総研が発表した調査結果によると、SaaS(Software as a Service)とDaaS(Desktop as a Service)、IaaS(Infrastructure as a Service)、PaaS(Platform as a Service)を合わせた2019年度の国内クラウドサービス市場規模の見込み額は1兆2591億円。同社が2019年7月に発表した2018年度の見込み額1兆122億円と比べると、約24.4%の拡大となる。同社は市場拡大が続くと予測し、2023年の市場規模は2兆1887億円になると見込む。先行してクラウドサービスの活用が進んだ顧客向けサービス業に加え、製造業や流通業といった業界でも社内システムのクラウドサービス移行の動きが拡大しつつあることが、成長の背景にあると同社は分析する。政府が情報システムを構築する際にクラウドの利用を第一候補とする「クラウド・バイ・デフォルト原則」を打ち出したことを受け、中央省庁や地方自治体での導入が進んだことも成長の要因だ。(発表:富士キメラ総研<2020年5月28日>)
クラウドを敬遠する企業のIaaS/PaaS利用が増える条件は? 矢野経済研究所が考察
同社の調査によれば、2019年のIaaS/PaaSの国内市場規模は約7800億円となり、2018年の約5800億円から約34.5%拡大した。特に2019年は保険会社や証券会社など、金融機関で「Amazon Web Services」(AWS)や「Microsoft Azure」(Azure)を採用する事例が増加したという。同社によれば、金融機関の中核システムである勘定系システムの基盤に、IaaSやPaaSを使い始める動きが広がりつつある。これらのシステムが問題なく稼働し続けることで、これまでセキュリティの懸念からクラウドサービスを避けていた企業にも採用の動きが広がる可能性があると同社はみる。(発表:矢野経済研究所<2020年5月12日>)
伊藤忠ケーブルシステムが「Oracle Cloud」を採用 自社製品クラウド化のインフラに
放送/映像業界向けのシステム構築を手掛ける同社は、ケーブルテレビ業界向け顧客管理システム「Symphonizer」をクラウドサービスとして提供するためのインフラとしてOracleの「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)を採用した。主な選定理由は、リソースを論理的に区分する「コンパートメント」機能を利用できる点だ。Symphonizerのユーザー企業ごとにリソースを割り当てることが可能で、セキュリティ強化や運用管理の煩雑化解消につながるという。月額定額課金を選択することでコストの変動要因を少なくできる点も、OCIの選定を後押しした。(発表:日本オラクル<2020年6月24日>)
NEC、日本政府向けのクラウドサービス群を提供開始
第一弾のサービスとして、官庁や関連機関向けの閉域網接続サービスを2020年7月から提供する。AWSやAzureなどのクラウドサービスと、オンプレミスのインフラの安全な接続を支援する。2020年11月には第二弾として、府省が利用する業務システムである「政府情報システム」向けIaaSの提供を開始する。NECが提供するIaaS「NEC Cloud IaaS」をベースにした同IaaSは、クラウドサービスの安全性を評価する「政府情報システムのためのセキュリティ評価制度」(ISMAP)に準拠したセキュリティ対策を実装する。(発表:NEC<2020年6月2日>)
Googleが「Google Cloud VMware Engine」を発表 GCPでVMware製品を実行
VMware EngineはGoogleのクラウドサービス群「Google Cloud Platform」(GCP)で、サーバ仮想化製品「VMware vSphere」やストレージ仮想化製品「VMware vSAN」といったVMware製品を利用できるサービスだ。VMware製品のユーザー企業は、オンプレミス側のVMware製品で稼働させている仮想マシンを、GCP側に移行させやすくなる。2020年6月時点ではGCPのロサンゼルスリージョンとアッシュバーンリージョンでのみ利用でき、同年下半期に東京リージョンでも利用できるようになる。(発表:グーグル・クラウド・ジャパン<2020年5月15日>)
「サブスク型」もあるクラウド運用支援製品・サービス群、富士通が提供開始
同社が2020年6月11日に提供を始めた「FUJITSU Hybrid IT Service」は、クラウドサービス群「FUJITSU Hybrid IT Service FJcloud」、システムのクラウドサービスへの移行と運用を支援するマネージドサービス、コンテナ管理をはじめとするミドルウェア群などで構成される。仕様と利用料金を固定化したパッケージ型の「プレフィックス型」(2020年第2四半期に提供)と、各製品・サービスを課金型で提供する「サブスクリプション型」(2020年下期に提供)の2通りで、各製品・サービスを提供する。同社はユーザー企業のニーズに応じて、クラウドサービスへの移行計画の策定とインフラの構築、アプリケーションの運用作業サービスを一体型で提供することで、インフラの構築期間の短縮や総保有コスト(TCO)削減が見込めるとアピールする。(発表:富士通<2020年6月11日>)
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