医療ITニュースフラッシュ
調剤薬局が「オンライン服薬指導」に踏み切れない“想定外”の理由とは
新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として、要件が緩和されたオンライン診療やオンライン服薬指導。実際にはどの程度広がっているのか。関連する新たな製品・サービスは。医療ITの注目ニュースをお届けする。
2020年4月10日に厚生労働省が発出した事務連絡「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて」に基づき、医療機関は一定の条件下で、初診からのオンライン診療やオンライン服薬指導が可能になった。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大防止の一環だ。こうしたオンライン診療/服薬指導の医療機関への影響調査や新サービスなど、医療ITに関する主要なニュースを6本取り上げる。
埼玉県産婦人科医会、妊産婦向け「オンライン相談システム」導入 コロナ禍の不安解消へ
新型コロナウイルス感染症に関する精神的ケアを目的として、埼玉県内の妊産婦向けにオンライン相談窓口を開設した。中核システムとして採用したのが、メドレーのオンライン診療システム「CLINICS」だ。同会会長の平田善康氏はCLINICSを選定した理由として「オンライン診療の領域で最も実績がある」ことを挙げる。大学病院や市立病院、診療所など県内7施設(2020年5月25日時点)で相談を受け付ける。窓口は順次増やす。(発表:埼玉県産婦人科医会・メドレー<2020年5月25日>)
「非対面で服薬指導」を経験済みの調剤薬局は約半数 未経験の主な理由とは?
電子薬歴管理サービス「MEDIXS 2」を提供するアクシスが、同サービスを利用する調剤薬局350店舗の従業員900人に対して2020年5月に実施したアンケート(有効回答数238件)によると、46.2%は非対面の服薬指導を実施したことがある。実施したことがない回答者はその理由について「条件を満たした処方箋が来ない」(35.7%)や「薬局から対面指導について実施の指示がない」(10.5%)などを挙げた。「条件を満たした処方箋を持った患者であっても、薬局に直接来てしまう」(7.1%)といった“想定外”の事例もあるという。(発表:アクシス<2020年5月28日>)
2023年度の医療IT市場は約200億円規模に 「タブレット問診」がけん引役に
矢野経済研究所は、医療ITシステムの市場規模は2020年度に154億円、2023年度には198億円に達すると予想する。同社が成長のけん引役として挙げるのが「タブレット問診システム」と「Web問診システム」だ。来院患者が待合室で問診に回答するためのタブレット問診システムと、患者が来院前に問診に回答するためのWeb問診システムは、電子カルテと連携させることで医療従事者がデータ入力に割く時間を短縮させることができる。いずれも認知度の向上に伴って、成長が期待できると同社は予測する。(発表:矢野経済研究所<2020年4月17日>)
「AI画像診断システム」の国内市場が拡大へ、富士経済が予測
人工知能(AI)技術を使い、CT(コンピュータ断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像法)で撮影した医用画像を解析するシステムを、同社は「AI搭載型医療画像診断支援システム」と呼ぶ。同社はその国内市場規模について、2019年には「僅少」だと見込んでいたが、2032年には43億円に拡大すると予測する。同市場にはエルピクセルなどの既存ベンダーに加え、2020年以降はメドメインなど他ベンダーの参入が続くと富士経済は見込む。(発表:富士経済<2020年5月22日>)
「Web会議」のように利用できるオンライン診療システム、ネオラボが提供開始
新たに提供する「Calling for Telemedicine」は、オンライン診療に必要な、患者の予約管理や事前問診、テレビ電話、決済といった機能を備える。オンライン診療中に資料を共有する機能や、ホワイトボード機能も搭載。URLを共有した複数人が、同時にオンライン診療画面に参加できる。同社はWeb会議サービス「Calling」を提供しており、Calling for Telemedicineはその派生サービスとなる。(発表:ネオキャリア<2020年5月15日・7月9日>)
薬ではなく「アプリ」を処方 CureAppのニコチン依存症治療アプリが薬事承認
「CureApp SC ニコチン依存症治療アプリ」と、呼気のCO(一酸化炭素)濃度を判定するデバイス「CO チェッカー」の2つが、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会(医療機器・体外診断薬部会)の了承を得た。CureApp SC ニコチン依存症治療アプリは。患者の日常生活における喫煙本数や呼気CO濃度の記録機能と、禁煙を支援するアドバイス配信機能を搭載する。リアルタイムで患者の生活習慣の改善を促す点が特徴だ。同社は今後、CureApp SC ニコチン依存症治療アプリを用いた治療行為が診療報酬の算定要件として追加されるよう目指す。(発表:CureApp<2020年6月19日>)
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