「COTS」と「GOTS」を比較【前編】
「COTS」「GOTS」の基本的な違いとは? 政府機関のIT基礎用語
政府機関が業務効率化のためにソフトウェアを導入する場合、まず「COTS」ソフトウェアと「GOTS」ソフトウェアのどちらを選ぶかを決める必要がある。2つの基本的な違いを解説する。
政府機関は業務効率化という目的を達成するため、ソフトウェアを購入するか、独自に開発するかの選択を迫られる。つまり「COTS」(商用オフザシェルフ:Commercial Off-The-Shelf)ソフトウェアと「GOTS」(政府機関オフザシェルフ:Government Off-The-Shelf)ソフトウェアのどちらを選ぶかだ。
COTSソフトウェアとGOTSソフトウェアの選択には、コスト、サポート、セキュリティ、保守などの要素を比較検討する必要がある。COTSソフトウェアとGOTSソフトウェアは何が違うのだろうか。
COTSとGOTSの基礎知識
一言で言うと、COTSソフトウェアは既製品だ。一方でGOTSソフトウェアは、政府機関が費用を支払って開発し、他の機関との共有、再利用、再販も可能な製品のことを指す。
COTSソフトウェアとGOTSソフトウェアの比較に当たって問題となるのは効率性だ。1960年代から1970年代に政府機関が業務のコンピュータ化を進めた当時、最も実現可能な方法は、必要に応じてソフトウェアを開発することだった。これは通常、開発を外部委託することを意味していた。
1980年代になるとコンピュータ業界は急速に進化し、成長した。民間企業や個人ユーザーがコンピュータを使い始め、ユーザー数が増加したことにより、商用ソフトウェアが市場に登場した。商用ソフトウェア業界は発展し、ソフトウェア開発会社は市場シェアを獲得するために、競争力のある新機能を開発するようになった。進化し続ける技術をユーザーに提供するためにアップグレードパスという概念も登場した。
そして2020年現在、政府機関は業務効率とコスト効率を高めるために、ITインフラのモダナイゼーション(最新化)を進めて、ワークフローと慣習を合理化することを迫られている。
政府機関の責任者とITスタッフは、最新のコンピュータ技術を実装したCOTSソフトウェアがもたらす価値を理解している。例えば他の政府機関とのデータ連携と共有、使いやすさ、ユーザー満足度、委託開発のソフトウェアでは難しい高度なコンピューティング技術を実現できる可能性などがある。政府機関が独自開発するGOTSソフトウェアでこうした目標と価値を実現するのは容易ではない。
中編は、政府機関にとってCOTSソフトウェアはどのような長所と短所があるかについて解説する。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣 -
製品資料
[サイボウズ株式会社] AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣 -
製品資料
[サイボウズ株式会社] 「結局、一部の人しか使わない」 AI活用が業務に定着しない根本的な理由
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
人間のせいでAIエージェントの生産性が上がらない
-
4
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
5
AI導入後に発覚する「社内文書を読めない」問題 情シスは何を直せばいい?
-
6
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
7
BMWも導入 78兆円市場に化ける「フィジカルAI」の衝撃
-
8
「IBM i(AS/400)はクローズドなシステム」という誤解 DXに寄与する一歩
-
9
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
10
業務用プリンターの老舗が挑むAI活用に向けた開発基盤変革を伴走支援
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー