米海軍が政府向けAWS「AWS GovCloud」に「SAP ERP」を移行した理由米海軍のERP移行事例【前編】

米海軍は「SAP ERP」をはじめとする26個のシステムを、AWSの政府専用サービス「AWS GovCloud」に移行した。その理由とは何か。移行によってどのようなメリットが得られたのか。

2019年12月02日 05時00分 公開
[Jim O'DonnellTechTarget]

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 米海軍は、複数のERP(統合業務)システムをオンプレミスからAmazon Web Services(AWS)の「AWS GovCloud」に移行している。AWS GovCloudは米国の法制度の要件を満たすよう設計された、米国政府省庁や契約企業向けのパブリッククラウドサービスだ。

 このプロジェクトでは、全世界15地域、約6万人のユーザーを対象に構成された26個のERPシステムを移行しなければならなかった。米海軍はこの移行のために、SAP National Security Servicesのサービス「SAP NS2」を利用した。SAP National Security ServicesはSAPからスピンオフした企業で、米国政府機関の使用に耐える、厳しい規制条件を順守したSAPシステムの販売を専門とする。

 SAP National Security Servicesでセキュアクラウドビジネス部門のプレジデントを務めるハリシュ・ルスラ氏によると、AWS GovCloudに移行したシステムのうち半数近くが、データベース管理システム(DBMS)に「Oracle Database」を採用した、SAPのERPパッケージ「SAP ERP」ベースのシステムだった。SAPシステムの一部はインメモリデータ処理システムの「SAP HANA」に移行したが、それ以外のシステムはそれぞれのDBMSをそのまま使用している。

AWS GovCloudに移行した理由

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