安全な企業ネットワークへの接続を実現する上で、業務用「iPhone」へのVPNの導入は有効な手段だ。そのためには何から取りかかればいいのか。まず手を付けるべき7つのステップを紹介する。
さまざまな場所から安全に社内ネットワークに接続する方法に、VPN(仮想プライベートネットワーク)がある。「iPhone」を業務に利用している企業が、VPNの導入を決めたら実施すべき取り組みを7つ紹介する。
VPN製品を選ぶ前に、自社のニーズを確認する。以下の要件を洗い出しておくとよい。
ステップ1で洗い出した要件を基に、自社の要望に適したVPNを選定する。クラウドVPNとオンプレミスVPNを比較検討すると、その違いを把握しやすい。選定に当たっては、既存のシステムと統合しやすく、セキュリティやコンプライアンスの要件を満たすVPNを選ぶことが前提となる。
VPNの導入準備は、クラウドVPNかオンプレミスVPNかによって異なる。オンプレミスVPNの場合は、システムの構築に作業が必要になる。いずれの形態でも、認証設定、ネットワークの構成、VPNの設定といった作業が発生する。
VPNを利用する上で、IT部門はVPN用のプロファイルを作成する必要がある。この過程で、サーバアドレス、認証方法、接続方式などの設定を指定する。作成したプロファイルは、監視対象のデバイスに配信する。MDMツールを使えば、対象デバイスに対してプロファイルを一斉配信可能だ。
VPNクライアントをiPhoneにインストールして、VPNに接続できるようにする。MDMツールを利用してVPNクライアントを配信したり、アプリケーションストアからダウンロードしてもらうよう依頼したりすることも可能だ。いずれの場合でも、エンドユーザーにVPNの使い方を説明する必要がある。
VPNクライアントをiPhoneにインストールしたら、エンドユーザーにVPN経由で社内ネットワークに接続できるかどうかを確認してもらう。無線LANとモバイル通信の両方でテストするのが望ましい。問題が発生した場合は速やかに原因を調査し、処理する。VPNの導入対象が大規模である場合は、まず少数のエンドユーザーのデバイスで試験運用を実施して、問題点を洗い出してから全社展開するのが有効だ。
VPNは一度導入すれば終わりではない。IT部門は継続的にVPNのパフォーマンスを監視し、正しく動作しているかどうかを確認する。セキュリティ上の脅威やコンプライアンス違反の兆候がないかどうかも監視する。エンドユーザー数の増減や業務要件の変化に応じた対処も必要だ。
VPNの導入と運用では、さまざまな問題が発生する可能性がある。プロファイル作成時に、誤ったサーバアドレスを入力していたといった具合だ。複数のセキュリティ機能が干渉し合ったり、別のVPNと競合したりする場合もある。エンドユーザーが、通信性能に不満を感じることもある。その場合、VPNを使った安定的な接続を実現するために、別のサーバやプロトコルの構成を試すことがお薦めだ。
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