医療ITニュースフラッシュ
医師に聞く、「オンライン診療」をやめざるを得ない“切実な理由”
顔認証を使った病棟への入室管理システムの導入事例やオンライン診療システムの新製品など、医療機関のIT活用に関する主要なニュースを紹介する。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のリスクを低減するために、オンライン診療や医療機関向けの非接触型システムの開発が進みつつある。顔認証システムの導入事例やオンライン診療に関する調査結果、新しいオンライン診療システムの提供開始など、医療ITに関する主要なニュースを6本取り上げる。
聖隷浜松病院、周産期病棟の入室管理に顔認証システムを導入
NECの生体認証システム「Bio-IDiom」を使い、顔認証による病棟への入室管理システムを構築した。導入対象は、新生児医療など出産前後の周産期医療を手掛ける「総合周産期母子医療センター」。入室管理システムは、事前登録した患者やその家族の顔情報と、連携先の電子カルテシステムにある入退院日などの患者情報を組み合わせて、入室可能期間を自動制御する。聖隷浜松病院はこれまで、新生児の連れ去りを防止するために患者やその家族にICカードを配って病棟への入室管理をしていた。ICカードの不正入手や回収漏れのリスク、ICカードの設定作業の煩雑さなどが課題となっており、感染症予防の観点からも非接触の入室管理システムを構築する必要が生じていた。(発表:NEC<2020年12月25日>)
医療機関がオンライン診療をやめる理由は? 富士経済が調査
富士経済が2020年10月に、オンライン診療または電話診療を実施している医療機関に所属する医師50人にアンケートを取ったところ、今後オンライン診療の実施を「継続する」と答えたのは32人だった。「取りやめる」と回答したのは18人で、オンライン診療の診療報酬が低く収益面での損失につながることや、オンライン診療で処方できない薬があることを理由に挙げた。オンライン診療システムの課題として、映像が鮮明でないと患部が見えにくい点や、オンライン診療システムと電子カルテシステムを連携させていないとカルテを二重で管理する必要が生じる点などが回答として挙がった。(発表:富士経済<2020年12月4日>)
2025年の「AI診断支援システム」市場は100億円規模に 矢野経済研究所が調査
矢野経済研究所はAI(人工知能)エンジンを組み込んだ内視鏡画像診断支援システムや脳動脈瘤(りゅう)診断支援システムといった「診断・診療支援AIシステム」の2020年の市場規模を9億円だと試算する。厚生労働省がAI技術開発を加速させるための医療データベースの構築や診療データ活用に向けた取り組みを進めていることが追い風となり、診断・診療支援AIシステムの充実や導入が進むとみる。同社は今後も市場規模が年々拡大すると見込んでおり、2025年の診断・診療支援AIシステム市場規模は、売上高ベースで100億円に拡大すると予測する。(発表:矢野経済研究所<2020年12月17日>)
新型コロナ重症化の兆候を遠隔で確認 コニカミノルタが監視システム発売
同社の「生体情報モニタリングシステム VS1」は、患者の心拍や血圧といったバイタルサインを計測するベッドサイドモニターとナースステーションのサーバなどで構成される。1GHz以下の周波数帯を使った通信(Sub-GHz)で、ベッドサイドモニターから遠隔のナースステーションに計測データを転送する。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化の目安となる経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)や体温、血圧など、入院患者のバイタルサインをナースステーションで一括管理、監視できるようにする。COVID-19罹患(りかん)リスクの高い病棟にいる医療従事者を減らせるようにすることで、看護業務の効率向上や感染リスクの低減を支援できるという。(発表:コニカミノルタ<2020年12月16日>)
聴診音や呼吸音が伝達可能な音声・映像配信サービス NTTスマートコネクトが開発
医療従事者と患者はこの音声・映像配信サービスを使うと、Webブラウザで双方の映像や音声を伝達できる。シェアメディカルが提供するデジタル聴診デバイス「ネクステート」と連携させることで、医療従事者が訪問診療先で聴診した心音や呼吸音を、医療機関にいる医療従事者に転送することも可能だ。この音声・映像配信サービスは、シェアメディカルが自社のオンライン診療システム「ネクステート・シナプス」の機能として組み込む。(発表:エヌ・ティ・ティスマートコネクト<2020年12月22日>)
富士通、同社製電子カルテと連携可能なオンライン診療システムを販売開始
オンライン診療システム「FUJITSU ヘルスケアソリューション オンライン診療ソリューション」は、「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE LifeMark-HX」といった富士通製の電子カルテシステムとの連携が可能。医療従事者は電子カルテシステムでオンライン診療用のWeb会議ツールを起動したり、電子カルテの受付患者一覧機能を使ってオンライン診療の患者を管理したりできる。患者は同社の患者向けスマートフォンアプリケーション「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE LifeMark-コンシェルジュ」を使ってオンライン診療システムに接続することで、オンライン診療の予約や受診、会計などが可能だ。FUJITSU ヘルスケアソリューション オンライン診療ソリューションの価格は150万円(税別)から。(発表:富士通<2020年11月25日>)
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