「Reading Progress」の特徴を紹介
Teams教育版に追加へ 「同級生の前で音読」の恥ずかしさを解消する機能とは?
Microsoftが教育機関向けの「Teams」に、学習者の音読スキル向上を支援する機能「Reading Progress」を追加する。その詳細は。
Microsoftは2021年5月、教育機関向けユニファイドコミュニケーション(UC)システム「Microsoft Teams for Education」の新機能「Reading Progress」を発表した。Reading Progressは、学習者の音読スキルを高めたり、学習者の予定表を1つに集約したりすることを可能にする。2021年秋に提供を開始する。
Reading Progressを使うと、教員はTeams for Educationを介して学習者に対して課題文章を提示でき、学習者はその文章の音読を録音できる。Reading Progressは学習者が録音した音声を分析し、発音や読み方の正確さを自動で評価したり、音読速度の測定をしたりする。
教員は、Reading Progressが自動で検出した音読の誤りや、検出しなかった誤りを手動で修正することが可能だ。Teams for Educationはこうしたデータを蓄積して学習者の学習状況を示すグラフを作成する。
「クラスメートの前で音読練習」のストレス解消、指導時間増の効果も
Reading Progressを発表するに当たってMicrosoftが引用したスタンフォード大学(Stanford University)の調査結果によると、学習者は正確かつ適切な速度で音読するのに難儀している。調査結果は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)前と比べて、特に小学校2年生と3年生の音読スキルが低下していると指摘する。
教員がReading Progressを使うと、授業時間中に学習者の指導に割く時間を増せるという。学習者一人一人に順番に音読をしてもらうのではなく、先にクラス全員に課題文章を割り当てて個別に音読を録音してもらい、後から教員がその録音を確認すればよいからだ。学習者は、クラスメートの前で音読を練習するストレスから解放される可能性がある。
Reading Progressは、Microsoftのプレゼンテーションツール「PowerPoint」の機能「Presenter Coach」を思い起こさせる。Presenter Coachは、オフィスワーカーのプレゼンテーションスキル向上を支援する機能だ。Presenter CoachもReading Progressも同社の機械学習モデル構築サービス「Azure AI」を使用して話す速度や発音ミスを判断する。
MicrosoftはTeams for Educationに「Supervised Chat」という機能も追加した。Supervised Chatは教員などの監督者がチャットを監視できるようにする機能だ。監督者がいない場合、学習者がチャットを開始できないようにする。他にも教員が学習者を共同学習のために課題別のグループに分ける機能も提供すると発表した。学習者が授業時間や課題の締め切り期日をまとめて確認できるようにするための予定表も追加する。
調査会社ZK Researchの創設者であるゼウス・ケラバラ氏は「これらの機能は教員には役立つが、Googleによる教育市場の独占を変えることはない」と語る。Googleが教育機関の支持を集めているのは「同社の製品が一般的に使いやすく、機能も優れているためだ」とケラバラ氏は語る。GoogleはTeams for Educationと競合する教育機関向けクラウドサービス群「Google Workspace for Education」を提供している。
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