Appleとバグハンターの“対立”【前編】
セキュリティ研究家が“怒り”の公開 Apple「iOS」3つの脆弱性とは
あるセキュリティ研究者が、「iOS」に存在する3件の脆弱性の詳細を公表した。それぞれどのような脆弱性なのか。悪用されるとどのような影響があるのか。
「illusionofchaos」ことセキュリティ研究者のデニス・トカレフ氏は、2021年9月に自らのブログのエントリ(投稿)で、Appleのバグ報奨金・脆弱(ぜいじゃく)性報告プログラム「Apple Security Bounty」(Appleセキュリティバウンティ)を批判した。同時に「Appleセキュリティバウンティが脆弱性をなおざりにしている」ことを理由に、「iOS」のゼロデイ(パッチ未配布)脆弱性3件の詳細を公表した。これらは「iOS 15.0」でも修正されていないとトカレフ氏は説明する。
“怒り”の研究者が公表した「iOS」3つの脆弱性
併せて読みたいお薦め記事
Apple製品のセキュリティ対策と脆弱性
トカレフ氏が公表した1つ目の脆弱性は「Gamed 0-day」だ。これは、Appleのアプリケーションストア「App Store」からインストールしたアプリケーションが、iOSデバイスユーザーやデバイスに関するデータにアクセスできるようになる可能性がある脆弱性だ。こうしたデータには連絡先、Appleサービスの共通アカウント「Apple ID」に登録しているメールアドレスと氏名、Apple IDの認証情報などがある。
2つ目の脆弱性「Nehelper Enumerate Installed Apps 0-day」は、アプリケーションがデバイスをチェックし、特定のアプリケーションがデバイスにインストールされているかどうかを調べることができるというものだ。これは重大なプライバシーの侵害になる。
3つ目の脆弱性「Nehelper Wifi Info 0-day」は、権限をチェックするアプリケーションに影響を与える。トカレフ氏によると、Nehelper Wifi Info 0-dayにより、位置情報へのアクセスなど特定操作の権限を要求するアプリケーションが、デバイスに保存されている無線LAN情報に権限なしでアクセスできるようになる恐れがある。
トカレフ氏は、「iOS 14.7」で修正された脆弱性も報告した。この脆弱性は、iOSデバイスユーザーがインストールしたアプリケーションが、iOSデバイスの解析データにアクセスできるというものだ。この解析データには、ハードウェアやOSの仕様、アプリケーションの使用状況などに関するデータが含まれる。
中編は、トカレフ氏を“怒り”の脆弱性公開に駆り立てた、Appleの脆弱性対処の姿勢を検証する。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣 -
製品資料
[サイボウズ株式会社] AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
【漫画付き】ひとり情シス協会が明かす、RAG導入でしくじる企業「2つの共通点」
-
4
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
5
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
6
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
7
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
-
8
BMWも導入 78兆円市場に化ける「フィジカルAI」の衝撃
-
9
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
10
「AI活用を前提とした業務PCへの移行」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー