見直される「テープ」の存在【前編】

「テープ」復活は確実か? 認めざるを得ない“実は古くない”ストレージの利点

古くからあるストレージである「テープ」に興味深い動きがある。SSDやHDDが主要ストレージとして使用される中で、企業はテープの何に着目すべきなのか。

 データ保管用のストレージのうち、「テープ」の存在感が増している。SSDやHDDと比較してテープの仕組みは古く、一般社団法人のJEITA(電子情報技術産業協会)が公開している「テープシステム技術資料」によれば、世界で最初のテープは1951年に登場した。古い仕組みであることは確かだが、テープは今でも進化を続けている。その特性と現代のニーズが合致して、今後より広くテープが使われるようになる可能性がある。

 法人向けストレージのテープ規格として現在のデファクトスタンダードになっているのは、第1世代の製品が2000年に登場した「LTO」(リニアテープオープン)。2021年時点で最新の第9世代「LTO-9」は、テープカートリッジ1巻で非圧縮時18TB(圧縮時は45TB)のデータ保管ができる。

 富士フイルム、ソニーグループ(開発、製造、販売はソニーストレージメディアソリューションズ)の2社が既にLTO-9のテープカートリッジをOEM(相手先ブランドでの製造)として出荷している。富士フイルムは自社ブランド製品の販売も2021年9月に開始した。LTOを策定する業界団体「LTO Program Technology Provider Companies」(以下、TPCs)から、LTO-9のテープカートリッジの製造ライセンスを受けているのは現時点ではこの2社のみ。

 テープカートリッジベンダーとしてはTDKや日立マクセル(現マクセル)が2010年代にLTOのテープ市場から撤退した。テープカートリッジのベンダー数は減った状況だが、実はこうした撤退の動きと今後のテープ需要への期待は対照的だ。

「テープ」を再浮上させる変化 古さが新しくなる理由とは

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