Kronos給与計算SaaSのランサムウェア被害と法的影響【後編】

「ランサムウェア攻撃を受けたSaaSベンダー」に規制当局が求める責任とは

Kronosの給与計算SaaSに対するランサムウェア事件は、不利益を被ったユーザー企業の従業員からの訴訟問題だけでなく、政府機関といった規制当局からの取り締まり強化に発展する懸念がある、と専門家は指摘する。

 前編「ランサムウェアで給与過少払い テスラ、ペプシコ系従業員によるSaaS訴訟の中身」は、KronosのSaaS(Software as a Service)型給与計算・勤怠管理システムが2021年12月にランサムウェア(身代金要求型マルウェア)攻撃を受けて停止した事件を巡る訴訟問題を取り上げた。このシステム停止によって一部のユーザー企業は正確な給与計算ができなくなり、勤務時間の把握を推測に頼った結果、給与の過少支払いが生じた。これを理由としてユーザー企業の従業員が、Kronosの親会社であるUKGを提訴している。

 UKGが直面しているリスクはこれらの訴訟だけではない。法律の専門家は、連邦政府や州政府、外国政府による規制の執行もリスクだと指摘する。

「ランサムウェア攻撃を受けたSaaSベンダー」の責任とは 規制当局の動きは

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Patrick Thibodeau
Patrick Thibodeau

人材管理とERP(統合業務)パッケージの分野を主に取材している。20年以上、企業IT分野の記者として活躍し、IT専門メディア「Computerworld」「InformationWeek」の他、雑誌『Federal Computer Week』(FCW)に記事を掲載。American Society of Business Publication Editors(ASBPE:米国ビジネス出版編集者協会)から全米ジャーナリズム賞を複数回受賞している。

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