失われ始めた攻撃者同士の信頼【前編】

「Kajit」は誰だ――匿名性が生んだランサムウェア攻撃者間の疑心暗鬼

攻撃者にとって「匿名性」は自らを保護する上で重要な意味を持つ。しかし最近は匿名性が不利に働き、ダークWebで関係者同士の不信や対立が拡大している。何が起きているのか。

 ランサムウェア(身代金要求型マルウェア)攻撃者の間で不信感が高まっている。ランサムウェア“業界”では安全措置として、関係者の匿名性が根付いている。その匿名性は、さまざまな疑惑を引き起こす温床になる。

 Cisco Systemsのセキュリティ研究機関であるCisco Talosは、ランサムウェア「BlackMatter」や「LockBit」を使った攻撃活動の動向を分析している。Cisco Talosシニアインテリジェンスアナリストのアジム・ホジバエフ氏によれば、2021年半ば以降、BlackMatterやLockBitの攻撃者の間で摩擦が生じた。ホジバエフ氏は「BlackMatterのコントロールパネルの流出といった複数の事件が関係している」と説明する。

引き金は「Kajit」 ランサムウェア攻撃者間で広がる匿名故の不信感

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