バックアップツールの将来動向【第5回】
「自律型バックアップ」でPRO、RTOの判断までも機械任せに? その現実は
バックアップツールの重要な動向として、「自律型バックアップ」の登場が挙げられる。これはどのような機能を持ち、具体的に何に役立つのか。
バックアップツールは今後、どのように変化するのか。バックアップツールベンダー複数社が重要な傾向の一つとして挙げるのが、「自律型バックアップツール」の登場だ。
「自律型バックアップ」は人の作業をどこまで代替可能?
併せて読みたいお薦め記事
連載:バックアップツールの将来動向
- 第1回:新時代の「バックアップ」はこう変わる
- 第2回:ランサムウェアに対抗できるバックアップ技術は?
- 第3回:SSDも“バックアップの主役”になる? ストレージに起きる変化は
- 第4回:「STaaS」や「BaaS」だけじゃない クラウド時代のバックアップとは?
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自律型バックアップツールは、人の介入や知識を必要とせずに作業を実行する。バックアップツールベンダーDruvaの最高技術エバンジェリストを務めるW・カーティス・プレストン氏は、その作業には以下が含まれると説明する。
- 複雑なシステム設計のデータ保護
- バックアップスケジュールの設定
- ソフトウェアのアップデート
プレストン氏は「完全に自律型のバックアップを実現したツールはまだない」と説明した上で、「ベンダーは今後の需要に適応する必要がある」と話す。
自律型バックアップツール導入の効果として、主に以下の3つが考えられる。
- バックアップ取得やデータ復旧の作業の速度向上
- IT担当者の作業負荷の軽減
- 人為的ミスの抑制
今後はバックアップの取得方法に変化が生じる可能性があるとみるのは、バックアップツールベンダーNAKIVOで製品管理のバイスプレジデントを務めるセルゲイ・セルデュク氏だ。「従来の定期バックアップの手法から、継続的にバックアップを取得する手法へと重点が変わることが見込まれる」と、セルデュク氏は予測する。
バックアップツールベンダーVeritas Technologiesで英国とアイルランド地域担当バイスプレジデントを務めるバリー・キャッシュマン氏も、自律型バックアップツールが重要になると指摘する。キャッシュマン氏は、バックアップツールは今後以下のような業務を自律的に引き受けるようになると説明する。
- セルフプロビジョニング
- 保護対象の自律的な特定と保護
- セルフモニタリング
- 保護したデータに発生する問題の監視
- セルフヒーリング
- 発生した問題への自律的対処
自律型バックアップツールは、状況やアプリケーションをより正確に認識し、データの重要度や復旧速度の必要性に応じて、データの保存場所を選択するようになる。例えばデータの使用履歴は、重要性を判断するための材料として使える。RPO(目標復旧時点)やRTO(目標復旧時間)も、自律型バックアップツールが設定するようになる可能性がある。
企業はシステムの設計に、マイクロサービス(独立して動作する小規模サービスで構成するシステム設計)やコンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」を取り入れつつある。そうしたシステムは人間が手動で管理するには複雑だ。その点でも自律型バックアップツールは重要になると考えられる。
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