激変するテープの今とこれから【前編】
「テープ」の古き良き利点と、予想だにしなかった進化とは?
過去には「終わり」を告げられたことがあるテープは、まだまだ健在だ。テープが企業向けのストレージとして古びない理由と、新たな進化を考える。
「テープ」は、基本的にはアクセス頻度の低いデータを保存するアーカイブ向けのストレージとして使われてきた。昨今は、企業におけるデータ活用が広がるのと同時に、ストレージの技術が進化している。テープの競合となるストレージが多様化し、その一方ではテープの使い方に変化が見られる。テープの利点を踏まえて、テープがどう進化し、これからどうなるのかを考える。
「テープ」のいまさら聞けない利点と、その新たな進化とは?
テープは、エネルギー消費量やコストの低さといった点において定評があるストレージだ。テープの利用はアーカイブ用途で広がってきた。コンサルティング会社Dragon Slayer Consultingプレジデントのマーク・ステイマー氏によると、大容量データを低コストで長期保存するニーズは高まりつつある。「テープを使ったアーカイブはデータ損失によるさまざまなビジネスリスクを回避しやすい」とステイマー氏は語る。
一方で、人工知能(AI)技術が台頭するなどデータ活用が広がる状況を受けて、保存しているデータに迅速にアクセスできる特性も重要になりつつある。これはテープの終焉(しゅうえん)を告げるわけではない。テープは“古き良き”技術であるとともに、近年、さまざまな進化を遂げてきた。「テープは常時利用するデータのストレージとしても活用できる」。そう指摘するのは、米TechTargetの調査部門Enterprise Strategy Group(ESG)アナリスト、クリストフ・バートランド氏だ。
磁気テープは1950年代に登場して以来、さまざまな組織がストレージとして採用してきた。HDDやSDDといった他のストレージと併せて、テープは企業のデータ保管を支えるストレージの一つとなっている。2024年現在は、企業が利用するテープには「LTO」(リニアテープオープン)と、「IBM 3592」という種類がある。IBMが提供するテープ製品はデータ容量が圧縮時で150TBまで増えている。
テープはさまざまな進化の一つとして、データをオブジェクト(メタデータを含むデータの単位)で保存できるようになった。ストレージベンダーSpectra Logicのシニアディレクター、マット・ナインスリング氏は、「テープは時代のニーズをくみ取る適応性があることを証明し続けている」と指摘する。
中編は、テープと光ディスクの“共存”を考える。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
4
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
5
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
6
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
7
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
8
本当に安いPCで十分か? “すぐ重くなる”を防ぐノートPC選びの絶対条件
-
9
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
10
Claudeの不可視透かしに批判殺到 著作権消失や誤判定に潜む企業リスク
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー