ネットワークトポロジーマップの基本【後編】
いまさら聞けない「ネットワークトポロジーマップ」の基本と作り方
ネットワークのトポロジー(構成)マップは、ネットワークエンジニアがネットワークの全体像を把握することに役立つ。ネットワークトポロジーマップを作成する際の基本を解説する。
ネットワークトポロジー(構成)マップは、ネットワークの設計や運用を効率化することに役立つ。ネットワークトポロジーマップを作成する際は、物理トポロジーと論理トポロジーの違いや、トポロジーの種類などを理解しておく必要がある。ネットワークトポロジーマップを作成する際の基本を解説する。
ネットワークトポロジーマップを作成時のポイント
併せて読みたいお薦め記事
連載:ネットワークトポロジーマップの基本
いまさら聞けないネットワーク
ネットワークトポロジーはネットワークの処理速度や信頼性、拡張性、そしてセキュリティに影響を与える。ネットワークエンジニアは最適なネットワークトポロジーマップを設計し、運用するが、その際は物理トポロジーと論理トポロジーの両面から、目標を達成できるようにネットワークを構成する必要がある。物理トポロジーにおいては、以下のような要素を考慮してデバイスを配置する。
- デバイスのコスト
- 本体の価格だけでなく、設置コストや運用コストも考慮する
- ケーブルの長さ
- ケーブルは長いほど信号の減衰リスクが高まる
- 温度や湿度などの設置環境
- 機器の耐環境性能の考慮に加えて、機器同士が近すぎると電波干渉のリスクがある
- 将来の拡張性
- ネットワークの規模が拡大するときに備えて、余分なポートやスペースを確保しておく必要がある
論理トポロジーにおいてはデータフローを最適化するため次の要素を考慮する必要がある。
- 通信プロトコル
- IPアドレスの割り当て
- ルーティング
- VLAN(仮想LAN)
- QoS制御(データを流す順番や量をコントロールすること)のポリシー
論理トポロジーは、ネットワーク内のデバイス間の通信方法とデータフローを示す。論理トポロジーにはさまざまな種類がある。一般的な論理トポロジーの種類は次の通りだ。
- バス型
- 全ての機器が1本の主幹ケーブル(バス)に接続する形態
- リング型
- 全ての機器をリング状に接続する形態
- スター型
- 全ての機器が中央のハブに接続する形態
- メッシュ型
- 全ての機器が他の全ての機器と直接に接続する形態
ネットワークエンジニアによる論理トポロジーマップの作成方法
ネットワークエンジニアは以下のステップを踏むことで、企業の要件を満たす効率的なネットワークを実現する論理トポロジーマップを作成できる。
- 図式化したマップの作成
- データフローのパスを視覚化し、各デバイスのインタラクション(相互作用)を表す論理トポロジーマップを作成する
- 通信プロトコルの選択
- 「TCP」(Transmission Control Protocol)や「IP」(Internet Protocol)、「UDP」(User Datagram Protocol)など適切なプロトコルを選択することは、ネットワークの性能や信頼性を左右する
- IPアドレス割り当て方法の実装
- 「DHCP」(Dynamic Host Configuration Protocol:動的ホスト構成プロトコル)など、適切なIPアドレス割り当て方法を選択することで、ネットワーク内のデバイスを一意に識別できるようにする
- ルーティングプロトコルの選択
- 「BGP」(Border Gateway Protocol)など適切なルーティングプロトコルを選択することで、データがネットワーク内の最適な経路を利用できる
- パフォーマンスの最適化
- ネットワークアナライザーなどを利用してトラフィック(ネットワークを流れるデータ)のパターンを観察する
- 観察した内容に基づいて、QoS設定やプロトコルを変更する
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
2
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
3
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
4
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
5
肥大化した「SFA」の沼 4カ月でBigQuery×AppSheetの新システムを構築した方法
-
6
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
7
次世代RPA「ハイパーオートメーション」が急成長か Gartnerが予測
-
8
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
9
昭和大学病院がeICUを導入、ICUの患者情報を遠隔地で一括管理
-
10
「何から始めればいい?」 情報漏えい対策で悲鳴を上げる中小企業のリアル
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
プログラミング不要で誰でも実現できる、ネットワーク運用管理の自動化とは
-
4
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
5
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
6
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
9
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
10
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー