MFA認証要素の違いと設計方法【前編】

本当に安全な「多要素認証」とは? MFA基本要素と巧妙化する攻撃への対抗手段

巧妙化する攻撃からアカウントを守るには、認証要素の強弱を押さえた上で多要素認証(MFA)を設計することが重要だ。MFAの主要認証要素の比較や、フィッシング耐性のあるMFAについて解説する。

 多要素認証(MFA)はパスワードや生体情報など複数の認証要素を組み合わせることで、正規ユーザーが正しいアカウントにアクセスできることを保証すると同時に、攻撃者が盗み取った認証情報を悪用することを防ぐ役割を果たす。

 企業のセキュリティチームは、ユーザーアカウントの保護にMFAを採用する前に、その実装方法を慎重に評価する必要がある。特に近年は、ソーシャルエンジニアリング(人間の心理的な隙を突く攻撃手法)や認証情報を狙った攻撃がますます巧妙化しており、こうした脅威からユーザーを十分に保護するには、より強固なMFA方式の採用が求められる。

 さまざまな認証要素の強度を精査した上で、MFAの全社展開を計画することが不可欠だ。フィッシング攻撃に対して高い防御効果を発揮し、かつ認証に使用されるデバイスやツールの不正使用を最小限に抑えられる認証要素を選択する必要がある。

 以下では、代表的な認証要素の例や、MFAのビジネスでの活用事例、さらに全ての企業が従うべきベストプラクティスを取り上げ、MFAの現状とその果たす役割を評価する。

MFAの5つの主要認証要素

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