AI PCへの関心も明らかに
「Windows 10」サポート終了に沸くPC市場、その波に乗れない中小企業(1/2 ページ)
「Windows 10」のサポート終了が迫る中、DellとIntelの調査により、中小企業における移行の遅れが明らかになった。これは、PCメーカーや販売店にとっては絶好のビジネスチャンスとなる。どのようなチャンスなのか。
MicrosoftのクライアントOS「Windows 10」が2025年10月にサポート終了を迎える。英国企業のIT意思決定者1000人を対象に、Dell TechnologiesとIntelが2025年6月に共同で実施した調査によると、英国の中小企業において「Windows 11」への移行が遅れている実態が明らかになった。さらに、単なるOSの移行にとどまらず、今がPCメーカーや販売パートナーにとって、PC、特に人工知能(AI)の処理に特化したプロセッサを搭載する「AI PC」への買い替えを促す絶好の機会であることも示唆されている。
Windows 10サポート終了で高まる「PC買い替え」の需要
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Windows 10サポート終了を見越して
調査レポート「Future-Proof Your Fleet: The Windows 11 & AI PC Readiness Report」によると、全体の71%が、Windows 10のサポート終了を、自社のPCを入れ替える機会と捉えていると回答した。
つまり、サポート終了に伴い、大規模なPCの買い替え需要が発生するということだ。実際、調査会社Canalysによると、2025年に入ってPCの売上が伸びているという。同社はPC、ノートPC、ワークステーションの2025年第1四半期(1~3月)の総出荷台数が前年同期比9.4%増加し、第2四半期(4~6月)には前年同期比7.4%増となったと報告している。Canalysは、2025年全体のPCの総出荷台数について、前年比5.8%増の2億7200万台に達すると予測している。これはベンダーにとっては見逃せないチャンスだ。
AI PCへの買い替え需要
AI PCに対する企業の高い関心も明らかになった。Dell TechnologiesとIntelの調査によると、64%が、AIに対応した処理能力を備えるPCがこれからの業務に必要と回答した。AI PC導入のメリットについては、47%が高度なセキュリティ機能と回答し、44%が従業員の生産性の向上と答えている。
この結果を受けて、Dell Technologies UKでチャネル&ディストリビューション部門のヘッドを務めるイアン・ヒース氏は次のように語る。「企業は単にPCを入れ替えるだけでなく、この機会を活用してAI PCを導入し、市場での競争力を高めることに関心がある。Dell Technologiesにとっても、当社のパートナーにとっても、これは販売のチャンスだ」
中小企業の移行サポートというビジネスチャンス
別の事実として、移行に取り組んでいない企業が一定数存在することも明らかになった。Dell TechnologiesとIntelの調査では、17%が移行を検討中、3%がまだ検討に至っていないと回答した。中小企業に限定するとこの割合はさらに増え、22%が検討中、14%が検討前と答えた。
Windows 11への移行を阻む障壁としては、31%が予算の不足、26%が移行のためのリソースや専門知識の不足、15%が移行のメリットが不明確と回答した。これは移行に向けて、特に中小企業が、ベンダーからのサポートや、より正確な情報を必要としていることを示唆している。
ヒース氏は移行へのサポートが新たなビジネスチャンスであると指摘する。「単にPCを販売するサプライヤーから、企業にとって欠かせないアドバイザーへとランクアップするチャンスだ。ベンダーはユーザー企業に対し、計画的なデプロイ(展開)、セキュリティの強化、ワークフローの統合といった、高い付加価値を持つサービスを提供すべきだ。Dell Technologiesはパートナーと協力し、包括的なサポートを提供している」
当然ながらサポート終了後もWindows 10を使用し続けることには明確なリスクがある。Dell Technologies UKのクライアントソリューショングループのシニアディレクターを務めるルイーズ・クエネル氏は、「今何もしなければ、サポート終了後はセキュリティの脆弱(ぜいじゃく)性が増大する。さらにそれだけでなく、AI PCを導入した競合他社に後れを取ることにもつながる」と語った。
翻訳・編集協力:雨輝ITラボ(リーフレイン)
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