『ディープラーニングG検定 最強の合格問題集』出張版
【G検定】AI開発で守るべき「秘密保持契約」(NDA)、正しい説明はどれ?
AIの基礎から法律・倫理まで幅広い領域が問われる資格「G検定」。試験範囲の中でも重要度の高いテーマを1問ずつ取り上げ、理解の定着に役立つポイントを確認していきます。今回は、AI開発のPoC(概念実証)段階から不可欠となる秘密保持契約(NDA)の適切な締結タイミングや効力について取り上げます。
「G検定」(ジェネラリスト検定)は、AI(人工知能)技術全般、特に機械学習やディープラーニングの基礎を体系的に学ぶ資格試験です。AI人材の需要の高まりとともに受験者数は年々増加しており、企業でも従業員への取得を奨励する動きが広がっているそうです。
本記事はSBクリエイティブ刊『ディープラーニングG検定(ジェネラリスト)最強の合格問題集[第2版]』(ヤン・ジャクリン 著)から、G検定の出題範囲を踏まえた問題と解説を1問1答形式で紹介します。今回は、AI開発のPoC(概念実証)段階から不可欠となる秘密保持契約(NDA)の適切な締結タイミングや効力について取り上げます。
問題
AI開発と秘密保持契約(NDA;Non-Disclosure Agreement)の関係性について、最も適切な選択肢を1つ選べ。
- 秘密保持契約を締結することにより、原則として秘密情報の複製が自由にできなくなる。
- NDA締結後に、無断で秘密情報の開示が行われた場合、一般的にNDAに記載されているペナルティが違反者側に科せられる。
- PoC(概念実証)フェーズではまだ開発で使用するデータが決定されないため、NDAはPoCが終了し、保護される情報が定まった段階で結ぶべきである。
- NDAは、発注側と受注側の間でのみ必要であり、プロジェクトを共同で進めるパートナー企業との間では不要である。
――答えは分かりましたか?
正解と解説
正解は「2.NDA締結後に、無断で秘密情報の開示が行われた場合、一般的にNDAに記載されているペナルティが違反者側に科せられる」
データを扱うプロジェクトを開始する前に、第三者への情報の漏洩または不正利用を防止するために結ぶ契約を秘密保持契約(NDA;Non-Disclosure Agreement)と呼びます。
秘密保持契約(NDA)には、「秘密情報を開示または漏洩した場合の損害賠償」の条項が規定されていることが多いです。よって、秘密保持契約に違反すると、損害賠償請求や差止請求(秘密情報の受領側がこれ以上秘密情報を利用できないようにする請求)など、NDAに記載されている措置がとられる可能性があります。
- 選択肢1:NDAの中で複製を禁止する条項が設定されていない限り、受領側は秘密情報を自由に複製することが可能です。実際にデータ分析やAI開発のためのプロジェクトでは、秘密情報を含むデータを利用するため、複製することが避けられないことが多いです。
- 選択肢3:PoCでは本開発で使用するデータの一部を用いて、性能の要求を満たす学習済みモデルなどを生成できるかテストします。つまりPoCの段階ではすでに秘密情報のやりとりを行っていることが多いです。したがって、PoC終了後ではなく、プロジェクトを開始する前に、NDAを締結すべきです。
- 選択肢4:発注側と受注側だけでなく、AIプロジェクトを社外(パートナー企業、業務委託のスタッフ)と共同で進める際にも、プロジェクトの具体的な内容やデータを共有する前にNDAを締結すべきです。
※この記事はSBクリエイティブ刊『ディープラーニングG検定(ジェネラリスト)最強の合格問題集[第2版]』から、アイティメディアが出版社の許可を得て一部加筆編集の上、転載したものです(無断転載禁止)。
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