社内ファイルサーバやメール添付が生む遅延

”静かな業務ロス”の正体はファイル共有? 見えてきた現場の厳しい本音

働き方の多様化で拠点が分散する中、拠点間での作業の重複や情報伝達の遅延といった「静かな業務ロス」が浮き彫りになった。隠れた無駄をなくすためには、どのような視点でファイル共有システムを見直すべきなのか。

 働き方の多様化や企業の継続的な成長に伴い、国内外に複数の事業所を構えるなど拠点の分散化が進んでいる。このような複数拠点を前提としたビジネスモデルにおいては、本社と各拠点の間でいかに迅速かつ正確にデータを共有して連携できるかが、企業全体の業務効率を左右する鍵になる。

 クラウドサービスの導入や社内ネットワークの整備が進む中、オンラインストレージサービスを手掛けるFleekdriveは、「多拠点企業におけるファイル共有の実態調査」を実施した。本調査は2026年4月13日から14日にかけて、従業員数200人以上かつ本社以外に拠点を持つ企業に勤務し、拠点間のファイル共有業務に携わるIT部門、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進部門、総務部門、管理部門の担当者110人から有効回答を得た。

 調査結果からは、ツール導入によるシステム整備が進んだことで、担当者の自己評価と現場の業務実態の間に大きなギャップが生じていることが判明した。拠点間のファイル共有業務について、回答者の約9割が「スムーズにできている」と肯定的に捉えている。

 しかし現場の作業に目を向けると、情報伝達の遅れやそれに起因するミスが日常的に発生している状態だ。表面化しにくい「静かな業務ロス」が、日々の業務フローに織り込まれ、企業の生産性を水面下で低下させている。それぞれの現場で何が起きており、企業はどのような視点でファイル共有の仕組みを見直すべきなのか。

“情報のタイムラグ”が招く悲劇

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