月147時間の入力業務を削減
花王、パレット伝票の入力工数74%削減 選ばれたAI-OCRは?
花王はパレット伝票の管理およびシステム入力業務の効率化に向けて「route-D AIデータ入力」を導入したと発表した。AI-OCR製品の中からroute-Dを選んだ決め手は。
花王は、パレット伝票の管理およびシステム入力業務を効率化するため、route-Dが提供する次世代型OCR「route-D AIデータ入力」を導入した。route-Dが2026年6月30日に発表した。ある工場では、従来月200時間発生していた入力業務のうち月147時間を削減し、約74%の省力化を実現した。
花王では、商品の保管や輸送に使うパレットの移動情報を伝票に記録し、工場から物流センターへの出荷・入荷時に管理システムへ手入力することで受払管理をしてきた。パレット管理の精度は高い水準を維持していた一方で、月に数万枚もの伝票が発行されるため、現場の入力負荷が課題になっていた。
ある工場では、伝票情報を管理システムに入力する作業だけで月200時間の業務が発生していた。手入力のため入力ミスを完全には避けられず、棚卸時に差異を確認する追加工数も生じていた。花王はなぜ、数あるAI-OCRの中で、route-Dのサービスを選んだのか。
読み取り精度以外の強みは
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花王は、パレット伝票の管理工数を削減するため、複数のOCRソリューションを比較検討した。導入の決め手になったのは、読み取り精度の高さに加え、実運用で確認作業をしやすい点だった。
評価した機能の1つが、複数の読み取り結果を一括で確認できるサービス画面だ。伝票画像と読み取り結果を表形式で確認できるため、複数書類の明細データをまとめてチェックできる。これにより、確認作業にかかる工数を削減できると判断した。
もう1つが、誤読の可能性がある項目を可視化する「信頼度ハイライト」機能だ。パレット伝票には手書き文字も含まれる。読み取り精度100%を前提にするのではなく、誤読の可能性がある箇所をハイライト表示し、担当者が重点的に確認できる点を評価した。
月147時間を削減、データ保全性も向上
「route-D AIデータ入力」の導入に加え、業務フローの改善も進めた結果、花王はある工場で月147時間、約74%の省力化を実現した。月200時間発生していた入力業務を大幅に減らし、現場の負担軽減につなげた形だ。
紙の伝票をデジタルデータ化したことで、業務の集約性やデータ保全性も向上した。単に手入力を減らすだけでなく、パレット管理に関する情報をデータとして扱いやすくした点も効果といえる。
route-D AIデータ入力は、注文書や納品書など、フォーマットが異なる帳票のシステム入力を自動化する製品だ。座標設定をしなくてもAIが書類を理解してデータを整理する機能や、使うほど業務ルールを学習する機能、社内マスタ情報への変換機能などを備える。
花王は今後、運用規模をさらに拡大し、他工場や他拠点への展開を進める計画だ。AIを活用してパレット管理オペレーションを標準化し、物流関連業務のDXを進める。
(※)この記事は本多和幸氏と谷川耕一氏によるIT事例メディア「CaseHub.News」に掲載された「花王、AIデータ入力の導入でパレット伝票の入力工数を74%削減」(2026年7月1日)を、TechTargetジャパン編集部で一部編集し、転載したものです。
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