「機密VM」でAIのプライバシー侵害リスクを防ぐ

LINEヤフーはなぜ「社内の管理者」すら信用しないインフラを作ったのか

「LINE」でのAI機能の提供に際して、LINEヤフーはエンドユーザーのプライバシー保護のために高い安全性を確保する必要があった。そこで導入したのが、自社インフラの管理者さえ排除する高度な保護技術だ。

 LINEヤフーは、メッセージングアプリケーション「LINE」を提供している。同社はLINEでエンドユーザー向けにAI機能を展開しており、個人情報やプライベートなメッセージが入力される機能においては、高いセキュリティ水準の確保が不可欠となる。しかし、従来のシステム構成では、インフラを管理する特権ユーザーによるデータアクセスリスクを完全に排除することは構造的に困難だった。

 この課題に対し、LINEヤフーは社内プライベートクラウド「Flava」において、「Confidential VM」を導入した。Confidential VMは、CPUレベルの特殊なメモリ暗号化技術を活用して実行空間を隔離する技術だ。これによって同社は、インフラ運用担当者であってもAIツールに入力されたデータにアクセスできず、インフラが侵害された場合でもデータを保護できる仕組みを構築した。実稼働するクラウドシステムにおいて、どのようにアプリケーションの信頼性を確保したのか。

特権インフラさえ信頼しないセキュリティモデルの採用

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