導入事例:「テープ装置」活用法をユーザーに聞く
テープ装置に関する事例の記事を紹介します。製品/サービス選定の参考にご覧ください。
テープの用途、メリット、課題
目的のデータに直接アクセスするランダムアクセスの速度では、テープはSSDなどのフラッシュストレージやHDDにかなわない。しかし一部の業界は、依然としてテープを有用なストレージとして評価している。
例えば映画制作会社は、フラッシュストレージやHDDを利用するとコストの高騰が課題となるため、自社の映像をテープで記録していることがある。石油・ガス業界では、データの取得や移送、保管にテープを用いている企業は珍しくない。テープカートリッジは、石油の探鉱現場から、地理的に離れたデータセンターへとデータを移送するのに適したメディアだからだ。
テープストレージのメリット
テープはフラッシュストレージやHDDよりも容量単価を抑えやすい。そのため大容量かつ長期にわたるバックアップストレージやアーカイブストレージとして有力な選択肢になる。記録容量やデータ書き込み速度といったテープの性能は、向上を続けている。テープのオープン規格である「LTO」(Linear Tape-Open)は、通常2、3年ごとに性能が向上した新しいバージョンが登場する。
IT業界団体の電子情報技術産業協会(JEITA)は、「LTO-7」準拠のテープがデータを50年以上保存できると推定している。その耐久性から、アーカイブデータのストレージにも適している。簡単に移動させることができることもテープの強みだ。災害復旧(DR:ディザスタリカバリー)の際には、バックアップデータを記録したテープが、被災したデータセンターから十分に離れた距離にあれば、これを復旧に用いることができる。
ランサムウェア(身代金要求型マルウェア)攻撃を防止する際に、テープがオフラインであることは大きな強みになる。ネットワークに接続されていないテープにサイバー攻撃を加えることは難しい。テープの安全性は、この点でクラウドサービスを超えるとの見方がある。市場にはクラウドベンダーのデータセンターにバックアップデータを格納できるクラウドサービス(クラウドバックアップ)が存在するが、インターネットに接続されている点で、テープよりもサイバー攻撃に遭いやすいからだ。
テープの課題
データの復旧速度は、テープよりもHDDの方が総じて早い。そのためHDDはバックアップに望ましい媒体としてテープに取って代わった。HDDはランダムアクセスがしやすいので、特定のデータを探すプロセスが迅速になる。
HDDを用いたバックアップ製品では、リアルタイムでバックアップを実施するのが一般的だ。一方でデータの読み取り速度や書き込み速度が低いテープのバックアップ頻度は低く、1日単位になることも珍しくない。そのため直近のバックアップをテープで取得するのは適切ではない。
記事一覧
テープとは? 主要な特徴と用途を解説
磁気テープはストレージの中でも特に古い。従来はメインストレージやバックアップストレージとして利用されてきたが、こうした用途は他のストレージへの置き換わりが進んでいる。それでもテープは記憶容量の大きさとコストの低さ、耐久性の高さといったメリットを持ち、アーカイブデータの保管に適した選択肢として、今でもユーザー企業の支持を集めている。テープはデータの検索やカートリッジの交換にかかる待ち時間が長くなりがちであり、メインシステムのストレージには適さない。アーカイブデータであれば、待ち時間が問題になることはまずない。そのためアーカイブデータを長期間保管する用途で、テープは広く利用されている。(続きはページの末尾にあります)
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
アクセスランキング
-
1
生成AIが普及しても「技術書」を手放せないエンジニアの本音
-
2
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
3
IT業界の女性は9割が10年で消える 人材枯渇を招く“見えない壁”の正体
-
4
「IoT通信環境の構築・運用」に関するアンケート
-
5
IT製品の導入に関するアンケート「PC&デバイス」編
-
6
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
7
BMWも導入 78兆円市場に化ける「フィジカルAI」の衝撃
-
8
千葉大はなぜ「Google Cloud」を選んだか “取りあえずIaaS”からの脱却
-
9
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
10
「データ活用とAI活用の実態」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
-
4
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
5
プログラミング不要で誰でも実現できる、ネットワーク運用管理の自動化とは
-
6
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
7
東大教授と考える、AI時代の「データ主権」「信頼性」「ガバナンス」の在り方
-
8
Linux初心者でも知らないとまずい「RHEL」「SLES」の違いとは?
-
9
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
10
ランサムウェア攻撃“究極の対策”はこれだ
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー