月600件の荷物管理をデジタル化
手書き台帳と個別連絡を全廃 城西国際大が荷物管理の工数を80%削減した理由
城西国際大学は、「トドケール」を導入し、広大なキャンパスで郵便物や配達物を配布する移動コストや手書きの転記、個別連絡を解消。荷物管理の対応工数を約80%削減したと発表した。トドケール導入の決め手は?
城西国際大学は、キャンパス内の荷物および郵便物管理業務を効率化するため、郵便物・配達物クラウド管理システム「トドケール」を導入した。トドケールが2026年6月26日に発表した。導入により、荷物登録や受取人への連絡、管理に掛かる作業時間を従来の約5分の1に短縮し、対応工数を約80%削減した。同学が抱えていた課題や、トドケールを導入した決め手は?
荷物登録で午前中つぶれることも 導入の決め手は?
城西国際大学は、千葉県東金市に広大なキャンパスを構える私立大学だ。総務部門は一般的な事務業務に加え、施設管理や修繕対応、経費集計など幅広い業務を担っている。荷物・郵便物管理もその1つで、月間約600件の荷物を扱っていた。
トドケール導入前は、届いた荷物の情報を手書きで台帳に記録し、受取人ごとに連絡手段を変えて対応していた。チャットで連絡する教職員もいれば、電話連絡や直接の受け渡しを求める教職員もおり、連絡と受け渡しの方法を個別に切り替える必要があった。
担当者は始業後、毎朝1時間以上を郵便対応に費やしていた。昼前にも郵便物が届くため、登録、書き写し、受取人への連絡で午前中の大半が埋まることもあった。特に長期休暇明けには荷物が大量に積み上がり、通常は2時間程度で終わる作業に丸1日掛かることもあったという。
課題は作業時間だけではなかった。受取人が荷物を取りに来ない場合、担当者が荷物を抱えて広いキャンパス内を届けて回る必要があった。担当者が不在の場合は業務が滞りやすく、台帳への記入前に荷物が持ち去られることで、「届いたのか」「受け取られたのか」を追跡できなくなるリスクもあった。1~2カ月に一度は問い合わせや確認作業が発生していた。
システム選定では、同大学が抱えていたアナログ運用の課題と、トドケールの機能が一致していた点を評価した。荷物の登録、通知、受け取り状況の可視化といった機能が現場の課題に即しており、限られた予算内に収まる費用感だったことも導入を後押しした。導入時には全学に段階的に案内を出し、システムの使い方や荷物管理ルールの周知を進めた。
導入後は、窓口に届いた荷物の伝票をスマートフォンなどで撮影するだけで登録が完了するようになった。従来は追跡番号を手書きで転記する必要があり、番号を探す手間や書き間違いのリスクがあったが、現在は1件当たり1分未満で登録できる。登録後は、写真付きの通知が受取人に自動で送られる。
受取人が通知を確認して自発的に窓口へ荷物を取りに来る流れも定着した。荷物を受け取る際はデジタルサインで確認するため、受け取り状況も記録として残る。なかなか取りに来ない受取人には、リマインダー機能を使って個別に連絡できる。
荷物のステータスが写真付きの一覧で確認できるようになったことも大きな効果だ。以前は「届いているはずの荷物が見つからない」という問い合わせがあると、手書き台帳をめくって確認する必要があった。現在は、未受け取りの荷物や受け取り済みの荷物を視覚的に把握でき、検索も容易になった。これにより、問い合わせ対応や捜索の手間、紛失リスクが大幅に減り、現場の心理的負担も軽減された。
同大学は現在、全学的なペーパーレス化とデジタル化を段階的に進めている。これまでに入退室管理のQRコード化やタイムカードのデジタル化などを実施してきた。広大なキャンパスでは、タイムカードを押すためだけに離れた場所まで移動することも業務負担になり得る。同大学は今後も、キャンパス特有の移動コストやアナログ業務の非効率を、デジタル技術で解消していく考えだ。
(※)この記事は本多和幸氏と谷川耕一氏によるIT事例メディア「CaseHub.News」に掲載された「城西国際大学、郵便管理のデジタル化で手書き台帳から脱却 対応工数を8割削減」(2026年6月27日)を、TechTargetジャパン編集部で一部編集し、転載したものです。
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