「安物買いの銭失い」は避けたい
本当に必要なプリンタを見極める10カ条――機能“全部乗せ”がベストとは限らない
プリンタの購入を検討するとき、価格帯、機能など判断基準が多岐にわたるために、適切な1台を選ぶのは難しいものだ。自分が本当に必要なプリンタを知るためのヒントを紹介しよう。
現在、さまざまな形状、価格、機能のプリンタが提供されている。そのため、適切な1台を選ぶのに難儀することがある。より簡単にプリンタを決めて購入できるように、本稿では下準備として、自問すべき重要な10の質問を用意した。これらの質問をあなたのニーズに最適なプリンタを見つけるのに役立てて欲しい。
プリンタを購入する前に必ず考えるべき10項目は、以下の通りだ。
併せて読みたいお薦め記事
やっぱり紙が好き? プリンタとの一歩進んだ付き合い方
紙との共存を図る情報系システム活用術
1.新しいプリンタの予算はいくらか
プリンタの価格は、驚くほど安かったり、腰を抜かすほど高かったりと、幅がある。あらゆる機能を備えた60ドル(日本円で約6000円)前後のインクジェットプリンタを購入することも、あらゆる機能を備えた300ドル(約3万円)超のレーザープリンタを選ぶこともできる。オールインワン型のプリンタには、印刷機能、スキャン機能、FAX機能など、各種機能を搭載している。さらに、タブレットやスマートフォンから簡単に印刷できるようにするワイヤレス機能を組み込んでいるものもある。印刷速度、スキャン品質、プリンタに備わっているテクノロジー(インクジェットやレーザー)に至るまで、コストを試算する際に検討すべき要素は少なくない。インクジェットプリンタは高品質なカラー画像を印刷できる一方で、レーザープリンタは日常的な白黒印刷に向いている。
2.プリンタの維持費はいくらかかるのか
プリンタを所有して運用する潜在的なコストについて考えると、多くのことが思い浮かぶ。まず、用紙代といった小額のコストが存在する。標準的な多目的用紙を500枚セットで買うのが最も安価だが、10~15ドル(約1000~1500円)かかる。また、インクのカートリッジは1つ交換するのに付き15~80ドル(約1500~8000円)の出費が掛かるだろう。価格は、インクジェットまたはレーザー、カラーまたは白黒など、選ぶテクノロジーの種類によって異なる。用紙とインクのセットを購入すれば、コストを抑えることが可能だ。
3.多機能プリンタは本当に必要か
多機能プリンタを導入する最大の魅力は、オフィス内の移動距離が減るだけでなく、費用に見合う最高の価値を得られることだ。厳密な定義があるわけではないが、多機能プリンタとも呼ばれるオールインワン型プリンタは、従来のプリンタに、スキャナー、コピー機、FAXが合体したものである。ここで問うべきは、これらの追加機能の使用頻度だ。ほとんど使わないのであれば、多機能のカテゴリには入らないが「文書の内容を紙に印刷する」という1つの明快なタスクを実行する従来のプリンタを選んで、コストを抑える立場を維持するのが良いだろう。
4.インクレスプリンタを購入するべきか
インクカートリッジの詰め替えに35~70ドル(約3500~7000円)もの金額を支払う必要があった人にとって、インクレスプリンタの概念は魅力的に映るかもしれない。だが、インクなしで紙に印刷する技術には、問題がないわけではない。インクレスプリンタでは、インク依存のプリンタで必要な保守が不要になるかもしれないが、品質と実用性の面では後者に軍配が上がる。
5.ワイヤレスにするべきか
ワイヤレスプリンタは、物理的なケーブルで接続する必要がないため、多くのデバイスから印刷できるという高い利便性を売りにしている。価格も高い方だ。もし、コスト効率のよいプリンタを探しているのなら、そして多種多様なデバイスから定期的に印刷をする予定がないのであれば、従来の有線接続プリンタを選ぶと費用を大幅に抑えられるだろう。ただし、PCとスマートフォンのどちらからでも、印刷ジョブをワイヤレスで送信できる便利さは他に代え難いものだ。
6.フルカラープリンタ以外を検討する余地はないのか
ニーズや、計画しているプリンタの使用方法によっては、テキストや画像の印刷に黒色インクのみを使用する単色プリンタを選ぶと、さらにコストを抑えることができる。単色プリンタの本体コストはフルカラープリンタよりも低い。それだけではなく、フルカラーのカートリッジを購入するよりも、黒色インクカートリッジを交換するコストの方が圧倒的に低い。購入を決める際には、画像や単純なテキストなど、プリンタを使用する対象を基に判断すると良いだろう。
7.全てのプリンタが写真品質で印刷できるのか
一言で言えば、できない。インクジェットプリンタはレーザープリンタよりも圧倒的に写真に近い画質で印刷できる。だが、非常に精巧な画像のコピーを出力できるプリンタを誰もが必要とするとは限らない。高画質の画像が必要になる専門的な目的に使用する場合は、高品質なインクジェットプリンタを探すと良いだろう。一般的なホームユーザーには、一般的なニーズに合う標準的なレーザープリンタを選ぶことをお勧めする。
8.環境に優しいプリンタはあるのか
当然のこととして、情報を紙に印刷するという行為は環境に優しくない。だが、文書を印刷する必要性は回避できないこともある。とは言うものの、Energy Star(オフィス機器の稼働時、スリープ・オフ時の消費電力に関する基準を満たす商品に付けられるマーク)に準拠するプリンタは数多く存在する。また、リサイクルのためにインクのカートリッジをメーカーや小売店に返却することもできる。それから、詰め替え可能なインクタンクを搭載し、カートリッジを使用せずに印刷できるプリンタを購入して、地域のごみ廃棄場への負荷を減らすこともできる。
9.他に環境に優しい選択肢はあるのか
プリンタの両面印刷機能とは、1枚の紙の両面に印刷できる機能だ。この機能によって、文書の印刷に必要な実際の用紙の枚数を半分に抑えられる。また、用紙にかかる費用も抑えることができる。ただし、全てのプリンタが両面印刷に準拠する形で自動的に給紙するわけではない。一部のプリンタでは、用紙をプリンタの裏側に手動で給紙する必要があり、資源の節約には大きな効果があるが、不便さという大きな代償を伴う。紙と時間を節約するのであれば、購入するプリンタが両面印刷対応であることを確認してほしい。
10.どの程度アクセサリーを購入する必要があるか
プリンタを購入する際には、インクカートリッジの詰め替えや用紙に加え、PCと接続するためのイーサネットケーブルやUSBケーブルを追加で購入しなければならない場合がある。ほとんどのプリンタには、従来型の端子に接続するために必要なケーブルは全て同梱している。しかし、ベストプラクティスとして、同梱している付属品を購入前に確認することをお勧めする。
一般的にコストやブランドネームだけでプリンタを比較したいという気持ちは抑えるべきだ。ほとんどの場合は、支払いに見合ったモノが手に入る。得てして安物買いをすると必要なモノは手に入らない。プリンタで実現したい作業を明確に理解し、購入時の比較で正しい評価を下せば、納得のいく価格でニーズを満たす適切なプリンタが見つかるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社うるる] 「入札市場」攻略ガイド:効率的に落札するためのポイントを徹底解説 -
製品資料
[株式会社うるる] 入札情報に特化した「販路拡大」「効率化」のためのサポートツールとは? -
市場調査・トレンド
[株式会社うるる] 公共入札に成功する企業と失敗する企業の「5つの違い」 -
製品資料
[日本ビジネスシステムズ株式会社] 専門家が教える、Microsoft 365の「テナント統合/分離」を成功に導く秘訣 -
製品資料
[rakumo株式会社] Microsoft 365での情報埋没を防ぐ、社内ナレッジを資産化する情報ポータル活用
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
PHP脆弱性「PHP2Shell」で2260万件に影響 情シスの緊急チェックリスト
-
2
「Microsoft 365」が乗っ取られる MFAを破る“本物の画面”の恐怖
-
3
「テザリング依存」に潜む落とし穴 “遅いVPN”を解消するネット構築術
-
4
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
5
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
6
AI導入が失敗する“真犯人”は現場のマニュアル 7割が陥る「標準化」のわな
-
7
Claude利用8割のGMO、AI人材の評価軸が「トークン管理」に変わった
-
8
「IT運用・情報システム業務」に関するアンケート
-
9
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
10
被害額は過去最高額 それでも「サイバー犯罪者が捕まらない」3つの理由
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
3
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
4
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
5
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
6
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
7
AI駆動開発のスピードと安全性を両立 「品質・セキュリティ管理」の実践ガイド
-
8
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
9
「標的型攻撃メール」事例・サンプル集
-
10
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー