「iPhone 6 Plusは大きすぎる」という人へ
賢者の製品選び:片手スマホ派なら即買いの「お勧めコンパクトスマホ」ベスト5
最新のスマートフォンは画面が大きすぎて使いにくい……。そう考える人は少なくない。幸いなことに、高性能とコンパクトさを兼ね備えた4インチ台スマートフォンが少数ながら存在する。お勧めの5種をまとめた。
われわれはこのところ、大画面スマートフォン「ファブレット」の魅力を伝えたり、お勧めのモデルを紹介したりしてきた。もっともファブレットは、ときに大き過ぎると感じることもあるのは確かだ。
スマートフォンの世界はこれからも大型化が進む見込みだが、いつでも片手で使えるスマートフォンがどうしても欲しい人もいるだろう。今回は、現在市販中のコンパクトスマートフォンの中から、われわれのお気に入りモデルをまとめて紹介しよう。
まず幾つか前置きを。本稿では、画面が5インチ未満のスマートフォンを「コンパクト」だと見なしている。有力な端末では5インチ以上が主流になっているからだ。今回紹介するモデルは大半が4.7インチで、それほど小ぶりでもない。だが最近では、これより小さいスマートフォンはほとんどが非常に安っぽい作りなので、お勧めするわけにはいかない。
われわれが選んだモデルの幾つかは、決して新しくもないが、これはそうならざるを得ない。今ではこうした小型のスマートフォンにハイエンド機能を搭載しようとしないメーカーが多いからだ。それでも、それらの多くはほとんどのニーズを余裕で満たせる。
いずれにしても重要なことは、われわれが選んだモデルは新しくはないものの、信頼できると同時にポケットに楽に収まる、ごく少数のスマートフォンの一部であることだ。
コンパクトスマートフォンの残念な現状
前述したように、ほとんどのスマートフォンメーカーは、5インチ未満の高品質なモデルを出しても、それ程もうからないと認識している。最新のフラッグシップモデルは、5~5.5インチの製品が大部分を占める。これらのモデルは、高い解像度を持つ大画面に加え、最新のソフトウェアやあり余るパワーを持つプロセッサを搭載する。これらが最も積極的にマーケティングされ、最も更新され、そして最も売れる。
かといって、こうしたメーカーが小型または小さめの(4.7インチ画面は、比較的最近の2011年に普通だったサイズよりもまだかなり大きい)スマートフォンの分野を完全に忘れてしまっているわけではない。現在手に入るこうした小ぶりのスマートフォンの大部分は、2つのタイプに大別される。1つは既存のフラッグシップモデルの“ミニ”版と呼ばれるもの。ただし、これらは通常、パワーや機能、全体的なまとまりのいずれも、この呼び名から連想されるものには程遠い。
ここ数カ月に、このタイプのスマートフォンが数多く見られるようになっている。例えば、韓国LG Electronicsの「LG G2 mini」は、それ自体ではミッドレンジスマートフォンとして、そこそこの製品だ。だが低解像度のディスプレーや平凡な作りのせいで、LGの「LG G3」のような本物のフラッグシップモデルとは似ても似つかないものになっている。
台湾HTCの「HTC One remix」(国内未販売)もほぼ同様で、上位製品の「HTC One(M8)」(国内未販売)のまずまずのイミテーションモデルだが、ほぼ全ての面でダウングレードされている。韓国Samsung Electronicsの「GALAXY S5 mini」(国内未販売)はもう少したちが悪い。もともと期待外れだったモデルをベースにして、その1つの長所だったスペックを落とした製品だからだ。この手の端末は、そのベースとなった強力なモデルほど高価ではないが、「より小さい=より貧弱」という誤った認識を助長してしまう。
もう1つのタイプは、5インチ未満のカテゴリーをチャンスが大きい市場だと考える後発スマートフォンメーカーの端末だ。その中には米Amazon.comの「Amazon Fire Phone」(国内未販売)などが含まれる。これらのデバイスは興味深いアイデアがふんだんに盛り込まれているが、結局のところ、いかにも新参企業の製品らしい仕上がりだ(Fire Phoneには無意味な仕掛けや粗雑なソフトウェアが組み込まれている)。
「BlackBerry Classic」(国内未販売)のような端末もある。経営再建中であるカナダBlackBerryの製品で、一般販売されているが、特定のニッチなユーザー(この場合、BlackBerryの根強い信奉者)向けに作り込まれている。
このように、コンパクトスマートフォンの分野は百花繚乱という状況ではない。とはいえ、小さいスマートフォンを買いたい人にとって、有力な選択肢が皆無ということではない。以下に取り上げる5種は、この分野の残念な流れに逆らっているか、あるいは古くなっても良さが変わらないと考えられるモデルだ。
5位「GALAXY Alpha」
Samsungの「GALAXY Alpha」(国内未販売)は決して完璧ではないが、この極薄スマートフォンは、われわれのお勧めランキングの5位に滑り込んだ。米国ではAT&T専用モデルであるGALAXY Alphaは、前述のGALAXY S5 miniと同様、同社のフラッグシップである「GALAXY S5」が醸し出す大きなガッカリ感のさまざまな原因の一部を受け継いでいる。それはSamsungの洗練されていない肥大した独自ユーザーインタフェース(UI)「TouchWiz」だ。またGALAXY Alphaは、ディスプレーの色再現にも難がある。
しかし、既存の何百万人というGALAXYオーナー向けの買い替えの選択肢として純粋に見ると、GALAXY Alphaは、Samsungがここ数年に作った中でも優れものの部類に入る。仕上がりが最高クラスなのは確かだ(新型機「GALAXY S6」のリリースが間近に迫っているため、少なくとも今のところはそうだ)。ハイエンドの写真撮影機能も搭載し、4.7インチスマートフォンながらも、心臓部は0.5インチ大きいモデルにふさわしいスペックである。また、AT&Tは発売以来、値引き販売を続けている。販売が振るわない小型スマートフォン分野でビジネスの好転に向けて少しでも弾みがつくようにという狙いだ。GALAXYシリーズの欠点をずっと受け入れきた人でも、GALAXY Alphaに乗り換えなければ後悔するかもしれない。
4位「Motorola Moto X(2013年モデル)」
初代の「Motorola Moto X」(国内未販売)は、確かに2013年のモデルだ。2年前に発売された古いスマートフォンを契約付きで購入するのは、将来にわたって使えるモデルが欲しい場合は賢明ではない。ただし、コンパクトなモデルが必要で、SIMフリー版が買えるのであれば、Motorola復活のきっかけとなったこのデバイスは選択の価値がある(訳注:現在のMotorolaブランドのモバイルフォンをリリースしているのは米Motorola Mobilityで、2014年に中国Lenovoの100%子会社となっている)。
この初代Moto Xは、発売時の基準でも「スペックは貧弱」という評価だった。このため、その720p(1280×720ピクセル)ディスプレーやプロセッサの「Snapdragon S4 Pro」は、今ではより時代遅れに見える。だが実用上は、こうしたスペックの低さはそれほど問題にはならない。“爆速”で動くことは決してないが、話にならないほど遅いこともないだろう。
最新のMoto Xの方がほぼ全てにわたって優れているが、サイズが大きい。ポケットに無造作に突っ込んで持ち運ぶことができ、財布にも優しいスマートフォンを探しているAndroidファンにとって、初代Moto Xは依然として格好の選択肢だ。
3位「HTC One(M7)」
HTCの「HTC One(M7)」(国内では「HTC J One」との名称で販売)も、近いうちに2世代前のスマートフォンになる。しかし、リリースからかなりの時をへた今の印象は、上記の初代Moto Xよりもはるかにエレガントだ。1つには、いまだに洗練された上品さが感じられるからである。HTC One(M7)は、Androidスマートフォンの分野でデザイン品質が本当に大事にされる端緒となった製品だといえる。
上述した5インチのHTC One(M8)とHTC One(M7)との見た目には、印象的な違いは皆無だ。実は、HTC One(M7)の方が小さなフレームとポリカーボネートのエッジのおかげで握りやすい。HTC One(M7)のディスプレーは1080p(1920×1080ピクセル)と、今回の5モデルの中で最も鮮明だ。プロセッサには今でも十二分な性能を発揮する「Snapdragon 600」を搭載し、強力でもある。
HTCはここ数年、独自UI「HTC Sense」のアップグレードに力を入れている。このため、HTC One(M7)のソフトウェアは現在、リリース時よりもはるかにすっきりと整理されている。前述の通り、2年前に発売された古いスマートフォンを、長期間の契約付きで購入することはお勧めしない。だがHTC One(M7)は現在、米国では契約なしでも数百ドルで買える。小型かつ十分な装備のパッケージで、高い価値を提供してくれる。
2位「iPhone 6」
米Appleの「iPhone」は10年近くにわたって、膨大なユーザーに恩恵をもたらしてきた。「iPhone 6」もこの大きな流れに連なりそうだ。Appleの最新フラッグシップであるこの端末で、iPhoneシリーズのデザインは大きく転換した。メタルが増え、エッジが丸みを帯び、これまでの同シリーズと見た目が変わらない側面部分は細くなった一方、いまだに素晴らしい「iPhone 5s」よりも画面サイズが大幅に拡大されている。
新しく美しい4.7インチパネルが搭載されたものの、Androidベースの大画面スマートフォン市場が急激に成長していることから、iPhone 6はハイエンドデバイスの中にあって比較的コンパクトな製品だとみられている。
iPhone 6にも欠点がないわけではない。ストレージ容量を拡張できないことや、持ちが悪く取り外せないバッテリー、もう少し鮮明にできそうなディスプレーなどだ。それでもこれは、iPhone 5sのアップグレードだ。信頼できるパフォーマンスや優れたカメラなど、われわれがiPhoneシリーズに期待するものが確実に得られる。片手操作のスマートフォンに興味があるiOSユーザーにうってつけの選択肢だ。
1位「Xperia Z3 Compact」
ソニーが「Xperia」シリーズを軌道に乗せるのに、あれほど苦労したのは残念なことだ。実のところ、同社は“ミニ”タイプのフラッグシップを通常のフラッグシップのように扱おうとする、唯一のAndroidメーカーだからだ。
以前の「Xperia Z1 Compact」と同様、「Xperia Z3 Compact」には手抜きの跡が一切見当たらない。スタンダードタイプの「Xperia Z3」と同じように、極めて強力なクアッドコアプロセッサ「Snapdragon 801」や2070万画素のメインカメラを搭載。バランスの取れたスタイリッシュな作りで、防水対応も施されている。製品名にもある「コンパクト」の考え方を追求し、小さな4.6インチ画面を採用するとともに、薄型・軽量化されている。
iPhone 6と同様に、720pディスプレーは解像度に改善の余地があるが、全体的にはこのパネルの満足度は上々だ。一方、iPhone 6とは異なり、16Gバイトの内蔵ストレージはmicroSDカードで拡張できる。ソニー製Android端末のUIは、Motorolaのものよりも少し動作が重いものの、それほど大きく改変されているわけではない。
朗報といえるのが、Z3 CompactがMoto Xと同様、「Android 5.0」に真っ先にアップグレードされた非Googleスマートフォンの1つであることだ。しかもZ3 Compactは、iPhone 6を含む他のほとんどのフラッグシップモデルよりも安価だ(米国の販売価格で500ドル程度)。
実のところ、Z3 Compactの大きな難点は、機能はしっかりしているものの取り外せないバッテリーや、画面を見る角度によっては表示がおかしくなることくらいだ。これらを除けば、Xperia Z3は最新かつ最高のスマートフォンであり、たまたま小さいにすぎない。他のメーカーにとっても参考になる例であり、「手の小さい人のことが忘れられることはないだろう」という、われわれの期待の根拠も提供してくれる。
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