耐久性を高めた防水・防塵仕様もうれしい
「iPhone 7/7 Plus」の、ビジネススマートフォンとして見逃せない進化
Appleの新型iPhone「iPhone 7」と「iPhone 7 Plus」は前世代と比較して、より優れた企業向け端末となっている。ストレージやプロセッサ性能など、どの程度向上したのか詳しく見ていこう。
Appleの新型iPhone「iPhone 7」と「iPhone 7 Plus」はさまざまな機能強化により、企業にとってより有用性の高い端末となっている。
新型iPhoneには、ストレージ容量の増加、耐久性の向上、通信速度の高速化、Appleの最新プロセッサによる性能向上など、企業ユーザーの興味をそそるであろう各種の改善点がある。Appleは9月7日に発表したiPhone 7とiPhone 7 Plusを9月16日に発売する。
併せて読みたいお勧め記事
iPhone 7/7 Plusに標準搭載の「iOS 10」について詳しく
ビジネス向けモバイル端末の見極め方
「ビジネス部門とIT部門は今後もApple製品を主要な選択肢の1つとして検討することになるだろう。これは重要なことだ」。AppleリセラーであるTSPの創業者でマネージングディレクター兼最高技術責任者(CTO)のマイケル・オー氏はそう話す。
AppleはiPhone 7の全モデルでストレージ容量を2倍に増やし、32GB、128GB、256GBとした。これにより、より多くのデータを端末に保護できるようになる。調査会社Moor Insight & Strategyの社長兼主任アナリストのパトリック・ムーアヘッド氏によれば、これには一長一短がある。
「ユーザーがiPhoneにファイルシステムを丸ごと保存できるようになれば、管理面での課題が増えるだろう。従業員は自分のデータにアクセスしやすくなる。だが、全てのファイルを端末に保存できるからこその問題もある」と同氏は語る。
端末上に保存する業務データが増えれば、データ漏えいのリスクも高まる。今後は端末に保存されたデータを保護する必要性が一層高まり、IT部門はモバイルデバイス管理(MDM)により多くの注意を払う必要に迫られるかもしれない。
「それでも、全体としてはメリットの方が大きい。ストレージが増えるというのはうれしいことだ」とムーアヘッド氏は語る。
iPhone 7とiPhone 7 Plusは防水・防塵仕様となり、耐久性が高まった。企業ユーザー、特に現場部門にとっては朗報だ。フル充電状態からのバッテリー稼働時間は2時間ほど長くなり、LTEでのインターネット利用時間はiPhone 7が12時間、iPhone 7 Plusは13時間となっている。
通信機能は下り最大450Mbpsの「LTE Advanced」に対応(「iPhone 6s」は最大300Mbps)。プロセッサは前世代の「A9」チップと比べて処理速度が40%高速な「A10 Fusion」チップを搭載する。
「より高性能になれば、より高負荷な業務に対応できる。全体として、ユーザーが次期iPhoneにアップグレードする可能性は高まった」とムーアヘッド氏は語る。
価格はiPhone 7が649ドル(7万2800円)から、iPhone 7 Plusが769ドル(8万5800円)からだ。
「iWork」でリアルタイムコラボレーションが可能に
Appleがメディア向けイベントで発表した企業向けのその他のニュースには、オフィススイート「iWork」へのリアルタリムコラボレーション機能の追加がある。今後はドキュメントやスプレッドシート、プレゼンテーションなどをリアルタイムで共有し、共同で作業できるようになるという。コラボレーションセッションに参加するチームメンバーを指定すれば、そのうちの誰かが加える変更をリアルアイムで確認できる。ただしMicrosoftやGoogleなどの競合ベンダーは既にこうした機能を提供している。
「Appleは追いかける立場にある。Appleユーザーの間では以前から、こうした機能に対する要望があった」とモバイル市場調査会社J. Gold Associatesの主任アナリスト、ジャック・ゴールド氏は指摘する。
それでも、多くの企業はGoogleのコラボレーションツールやMicrosoftのクラウド版オフィススイート「Office 365」などを好み、iWorkを使うことにはならなさそうだ。Appleは企業向けコラボレーション市場で後れを取っており、今回の新機能だけでは大きな差別化要因にならないという。
「Apple Watch Series 2」
さらにAppleはスマートウォッチの第2世代となる「Apple Watch Series 2」を発表した。iPhoneへの依存度の高さ、画面の見づらさ、耐久性など、初代「Apple Watch」に対する不満の解消を図った。新型Apple WatchはGPS機能を搭載する他、画面が明るくなり、防水性能が向上している。
「AppleはApple WatchをiPhoneからできるだけ切り離そうとしている。iPhoneの単なる付属アクセサリーという位置付けでは、その必要性は疑問だからだ」とゴールド氏は話す。
Apple Watch Series 2の価格は369ドル(3万7800円)から。9月16日に出荷予定だ。
注:本文中の日本価格はいずれも税別表記。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣 -
製品資料
[サイボウズ株式会社] AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
4
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
5
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
-
6
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
7
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
8
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
-
9
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
10
【漫画付き】ひとり情シス協会が明かす、RAG導入でしくじる企業「2つの共通点」
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー