コスト削減やリソースの有効利用に効果的
「モバイルアプリ開発プラットフォーム」(MADP)がきっと欲しくなる5つのメリット(1/2 ページ)
「モバイルアプリケーション開発プラットフォーム」(MADP)を適切に選び、効果的に活用すれば、コスト削減やリソースの有効利用につながる。MADPの主要な5つの用途を紹介しよう。
タブレットやスマートフォン向けのモバイルアプリケーションの開発、テスト、展開に「モバイルアプリケーション開発プラットフォーム」(MADP)を利用すれば、企業はさまざまなメリットを享受できる。ただしMADPの提案者はまず、最高技術責任者(CTO)をはじめとする社内の意思決定者に対し、MADPのメリットを納得させなければならない。
本稿では支持の取り付けに役立つであろう、MADPの5つのビジネスケースを紹介する。詳細に関しては重複する部分もあるが、いずれのビジネスケースも明確なメリット1つを掲げ、MADPへの投資が賢明な戦略となり得る理由を説明している。このうち1つか2つでも当てはまるようなら、恐らく社内の重大なニーズを満たすには十分だろう。
ケース1:より多くのOS向けに、より多くのアプリを、より迅速かつ容易に開発
企業が事業活動を営み、顧客やパートナーとの関係を構築する上で、モバイルアプリケーションが果たす役割はこれまで以上に高まっている。企業は、複数の異なるタイプのデバイスから利用可能なアプリケーションを必要としている。サポートすべきデバイスの種類は、スマートフォン/タブレットからウェアラブルデバイスまで多岐にわたる。当然ながら、こうした各デバイス向けのアプリケーションを全て開発するのは、非常に複雑で時間のかかる作業だ。
MADPは、複数のOSや異なるタイプのデバイス向けのアプリケーションを開発、展開、管理するためのツールを提供することで、開発作業を効率化してくれる。DevOps(開発と運用の融合)チームはMADPを使うことで、アプリケーションの開発やテスト、デバッグ、展開、運用、管理に必要な要素を全て1カ所でそろえることが可能だ。
一般的にMADPは、異なるOSやデバイスで利用できるクロスプラットフォームのアプリケーションを開発するためのフレームワーク(ライブラリやテンプレートなどの集合体)を含んでおり、1つのコードベース(アプリケーションを構成するコード群)からアプリケーションの複数バージョンを開発できる。そのため開発者は、複数のプログラミング言語を学習したり、モバイルOSごとにアプリケーションを個別に開発したりといったことに時間を割く必要がない。
多くのMADPは「高速モバイルアプリケーション開発」(RMAD)機能を搭載し、ドラッグ&ドロップといった簡単な操作での開発を可能にしている。そのためアプリケーションをより迅速かつ容易に作成可能だ。
企業にとっては、インフラストラクチャを一から構築しなくていいというメリットもある。MADPは通常、アプリケーションを実装、更新、監視するための機能に加え、データを維持し、ディレクトリサービスなどのサードパーティーシステムと連携する機能を備える。そのため管理者は、セキュリティモデルや管理ツール、分析ソフトウェア、その他各種のコンポーネントを実装する必要がなく、時間と労力を大いに節約することが可能だ。
併せて読みたいお薦め記事
より簡単になるモバイルアプリ開発
- 「RMAD」ツールが“モバイルアプリ開発に専門家はいらない”論を加速する
- モバイルアプリ開発はドラッグ&ドロップでサクサク、「MADP」の魅力を語る
- “ノーコード/ローコード”のアプリ開発、本命3ツールの特徴は?
MicrosoftやAppleもモバイルアプリ開発に注目
ケース2:開発/実装コストを削減
アプリケーションの開発、展開、サポートに費やす時間が増えれば、その分、コストは増加する。開発や運用に必要なハードウェアとソフトウェアの費用を加えれば、コストは膨大になりかねない。
MADPを使えば、コードの再利用やモジュール開発、チームコラボレーションを支援するクロスプラットフォームのフレームワークによって、コストを削減することが可能だ。開発用のテンプレートやプラグイン、構成済みのコンポーネントが、作業の合理化に役立つ。学ぶべき新しい技術がそれほど多くないので、開発者へのトレーニングが少なくて済む。特定のモバイル技術に精通した開発者を追加で雇う必要もない。
アプリケーションのライフサイクル全体、つまり開発から展開、運用までに必要なインフラストラクチャとバックエンドサービスを提供してくれるMADPは、単純に時間の削減につながる。さらに標準ベースのAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)とコネクターを介して、外部のシステムやデータソースと統合することが可能だ。同等の仕組みをIT部門が構築するとなれば、相当な規模のリソースが必要となる。
ツールの総所有コスト(TCO)を正しく評価するのは、オンプレミスでの実装であれ、クラウドベースのサービスであれ、決して簡単ではない。MADPの導入を検討する際は、社内のリソースと能力、開発する予定のアプリケーションの数、サポートするOS、利用できる予算など、さまざまな要因を考慮する必要がある。判断を下す前に、各選択肢のコストを徹底的に分析し、導入後の状況を正確に予測することが肝要だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
大手銀行もPPAP廃止へ いま金融企業が知っておきたいPPAPの問題点と代替手段 -
市場調査・トレンド
なぜ海外事業は失敗するのか? 元味の素常務が語る、ASEAN事業成功の原理原則 -
製品資料
AIを使った情報収集では不十分? 新規事業開発を計画通りに進めるためのコツ -
製品資料
事前準備や戦略設計はどう進めるべき? 識者に学ぶ海外事業を成功に導く方法 -
製品資料
大企業の新規事業はなぜ停滞するのか? リコー・森久氏が語る突破のヒント
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Microsoft 365」が乗っ取られる 跡形もなくMFAを破る手口
-
2
なぜ人はいるのにDXが進まない? ライオンも直面した“老害”レガシーシステム
-
3
「新リース会計基準対応」に関するアンケート
-
4
「企業内サーバ環境の利用実態」に関するアンケート
-
5
IT人材の42%が転職予備軍 辞めさせない組織の4つの共通
-
6
AI全部入り「Microsoft 365 E7」に企業が二の足を踏む訳 移行意向はわずか4%
-
7
マンガで解説:採択率は3割台? デジタル化・AI導入補助金申請の落とし穴
-
8
【専門家に聞く】シャドーAIや過剰共有のリスクを防ぎ、安全に生成AIを活用するポイントとは?
-
9
「DEX(デジタル従業員体験)ツール」に関するアンケート
-
10
「生成AI導入・活用状況」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
属人化や仕様バグはなぜ起きる? AI時代に必須のドキュメント文化の作り方
-
2
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
3
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
4
5分で分かる「AI駆動開発エージェント」 要件定義から設計・実装・テストまで
-
5
中小企業必見、Microsoft 365でゼロトラストセキュリティを実現する方法
-
6
マンガで解説:「ゼロトラスト」「SASE」の必要性とメリット
-
7
コスト分析で見る「デバイス復旧」の代償 損失額から導きだされた投資戦略とは
-
8
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
9
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
10
オープンウェイトLLMの推論最適化事例:ローカル環境で応答速度を約15分の1へ
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー