グリーンデータセンターを目指して
サーバ仮想化が呼び水のストレージ仮想化が大きな潮流に
多くの企業がVMwareを使ったサーバ仮想化の導入に続いて、ストレージを仮想化している。グリーンITを推進している企業では特にそうだ。
データセンターでサーバ仮想化とストレージ仮想化が併せて行われるようになってきている。グリーンITを推進している企業では特にそうだ。
ますます多くの企業がVMwareを使ったサーバ仮想化の導入に続いて、ストレージを仮想化している。必ずしも自らの判断に基づいてそうしているのではない。多くのサーバを仮想化するほど、運用の効率化のために、より多くのネットワークストレージが必要になるからだ。
「サーバを仮想化すると、ストレージの仮想化に目を向けなければならなくなる」とTaneja Groupのアナリスト、アルン・タネジャ氏は語る。「VMwareを導入した人は突然こう言い出す。『これではダメだ。ストレージが大きなボトルネックになってしまった』。そして彼らは、シンプロビジョニングに対応したストレージや、内蔵コントローラにストレージ仮想化機能を搭載したストレージなどを購入する」
ストレージ仮想化やサーバ仮想化は、グリーンストレージを目指す最近のもう1つの動きとマッチしている。企業は統合プロジェクトのためにストレージを仮想化しており、それによってデータを自由に移動できることが、ストレージ利用の効率化に大きな役割を果たしている。Hilton Grand Vacationsの技術オペレーション担当副社長、リッチ・ジャクソン氏は、グリーンデータセンターを実現する取り組みの一環として、Hewlett-Packard(HP)のブレードサーバをVMwareで仮想化し、3PARのストレージシステム間で状況に応じてデータを移動しながら利用している。これらはフロリダ州オーランドにある2つのデータセンターに設置されている。
「2つのデータセンターを利用しながらデータを集中管理するとともに、どこにでも自在にコピーできるようにすることが課題だった」とジャクソン氏。「われわれはさまざまなサーバを統合して仮想化していたため、データについても一元的に管理して仮想的なストレージに格納することが理にかなっていた。仮想化は徐々に進めた。データセンターを統合していたことから、ブレードサーバに移行するのが自然な選択だった。ブレードサーバは、仮想化して3PARストレージと接続することを想定して購入した。こうして構築された現在の環境は可用性が高く、非常に管理しやすい」
オレゴン州政府のデータセンター統合プロジェクトでも、サーバ仮想化とともにストレージ仮想化が行われた。このプロジェクトでは、同州政府のデータセンターが11カ所から1カ所に集約された。Hilton Grandと同様に、オレゴン州政府は現在、VMwareとブレードサーバ(IBM製)をSANと組み合わせて運用している。さらに、日立データシステムズ(HDS)のアレイベースの仮想化と仮想SAN(VSAN)も採用し、Cisco Systemsのファイバーチャネルスイッチを分割して利用している。
「VSANのおかげで、SANを部局ごとに分割でき、各部局は自らのストレージプールを管理できる」とオレゴン州政府のデータセンター管理者、マーク・レイヤー氏は語る。「各部局は別々のセキュリティ要件を抱えており、順守すべき規制も異なっている。福祉サービス局はHIPAA法、財務局はSOX法やSAS(監査基準書)、PCI DSS(PCIデータセキュリティ基準)、教育局はほかの規制がそれぞれ適用される。われわれは略語で呼ばれる膨大な規制を守らなければならない。また、VSANの機能を使ってSANを分割することで、暗号化を柔軟に利用できる。各部局が暗号化を使いたいときに使える」
しかし、ストレージベンダーは、VMwareの普及による呼び水効果の恩恵を長期にわたって受けることはできない。VMwareはクラスタを実現でき、その新しいVMware Storage VMotion機能によりストレージの仮想化がある程度不要になる可能性がある。タネジャ氏は、ストレージベンダーがこうした状況に対応するには仮想化機能を強化しなければならないと語る。
「VMwareがストレージ業界全体を揺るがしつつある」とタネジャ氏。「VMwareは、ストレージが提供していた機能を実現している。ストレージ業界は目を覚まさなければならない。さもないと、サーバ仮想化の陰にかすんでしまうだろう」
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