「WAF」製品紹介【第6回】インパーバ(Imperva)
先駆者としてトップシェアを獲得した「Imperva SecureSphere WAF」
Impervaは、ワールドワイドでWAFをいち早く開発/実用化した先駆者だ。市場調査で金額ベースでのシェアトップを獲得するなど、国内でも急速に支持を拡大している。
市場からの高評価
Imperva(インパーバ)は、セキュリティ企業として著名なCheckPointの共同設立者でもあるシュオモ・クレーマー氏が2002年に設立した企業だ。同氏はWAF(Web Application Firewall)というコンセプトを確立、実装を手掛けた先駆者であり、ImpervaはWAFのリーディングカンパニーとして広く知られている。
クレーマー氏は現在もCEOとして同社をけん引する立場にある。また、Impervaのセキュリティソリューションを技術面で支えているのがCTOのアミカイ・シュールマン氏だ。同氏は現在、Impervaのセキュリティ研究機関であるADC(Imperva Application Defence Center)を率い、Webアプリケーションに特化したシグネチャ開発などを主導している。
Impervaが日本に常設オフィス(Imperva Japan)を構えたのは2010年5月で、ごく最近の話となる。この経済状況の中、2010年の日本市場での業績は2009年比で80%超の伸び率を記録した。ワールドワイドでの成長率は45%増なので、全世界で好調な伸びを記録している中で日本が突出してさらに伸びているという状況だ。この一点だけを見ても、同社が日本市場で短期間に高い支持を勝ち取ったことが伺える。
新機能を次々と開拓
ImpervaのWAF「SecureSphere Web Application Firewall」は、ブラックリスト型およびホワイトリスト型の保護を併用しており、ADCで開発したシグネチャによってWebアプリケーションを防御する機能や、Dynamic Profiling(ダイナミックプロファイリング)と呼ぶ自動学習機能、Threat Rader(酢レットレーダー)と呼ぶレピュテーション機能を組み合わせて高度な保護を実現している。
ImpervaのWAFに実装されているさまざまな技術は、いわばWAFのスタンダード機能として市場で評価されていて、競合他社も即座に追従してくる状況にある。このため、機能リストで比較すると、逆に同社のWAFには目立つ独自機能が見つからないように思える。
同社製品が市場で高い評価を得ている理由としてImperva JapanのJapan General Manager 長坂美宏氏は、「スペック表という形にしてしまうと同じに見えるかもしれないが、実際の完成度では簡単には追い付けない」と自信を見せる。
例えば、あるユーザーが自動学習機能の実装をうたった他社のWAFを検証してみた。すると、全く学習機能が働いていないように見えたため、急きょImpervaのWAFにリプレースした例もあるという。新技術の開発をリードし、さまざまな取り組みをいち早く市場投入する同社は、表面的には追従されているように見えても、やはり容易には埋まらないアドバンテージを確保できているといえる。
同様の例として紹介されたのが、Impervaが搭載しているシグネチャの数だ。現在Impervaではおよそ6000種のシグネチャを配布・運用管理しているという。競合他社には、数万にも及ぶシグネチャ数を誇るところもあるそうだが、長坂氏は「シグネチャの数と防御できる脅威の種類は単純に一致するわけではない」という。
SecureSphere Web Application Firewallのセキュリティルールは「類似の攻撃手法に包括的に対応できるような構造になっており、1つのルールで複数の攻撃を防御できる」(Imperva Japan Japan Technical Director, CISSP 桜井勇亮氏)という。こうしたアーキテクチャにすることで、稼働中に個々のシグネチャとマッチングを取る負荷は軽減され、高度なセキュリティと軽快なパフォーマンスを両立できる。
単純に1種の攻撃にしかマッチしないシグネチャを作ると、シグネチャ数は膨大になるものの、保護レベルは必ずしも高いとは言えず、しかもチェックには時間を要するようになってしまう。実質に踏み込んで比較すれば同社の優位は揺らいでいないというわけだ。
ImpervaのWAFは、物理アプライアンスの形態に加え、VMware環境に対応した仮想アプライアンスとしても提供される。運用時には別途管理アプライアンスが必須となるが、1台の管理アプライアンスで最大15台までのゲートウェイの運用管理が可能だ。
データの包括的な保護
現在Impervaでは「データセキュリティカンパニー」として、WAFのみならず、データベースやファイルシステム上の非構造化データなどを含めたユーザーデータを保護するコンセプトを掲げている。総合セキュリティ製品「SecureSphere Data Security Suite」は、データベースを監査・保護する「SecureSphere Database Security」、重要なファイルを監査・保護する「SecureSphere File Security」、Webアプリケーションを保護する「SecureSphere Web Application Firewall」で構成する。情報漏洩
を未然に防止するだけでなく。コンプライアンスを順守し、データリスクをコントロールする手段を提供している。
SecureSphere Database SecurityとSecureSphere File Securityは、SecureSphere Web Application Firewallのオプションソフトウェアといった位置付けの提供となっており、WAFアプライアンス上で同時に実行可能だ。
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