「スマートフォン&タブレット 2012春」リポート
みずほが導入したiPad会議システムなど――スマートフォン&タブレット 2012春の注目展示
スマートフォンやタブレットの業務活用を支援する製品/サービスの展示会「スマートフォン&タブレット 2012春」。本稿は同イベントで展示されていた注目の製品/サービスを紹介する。
2012年2月28日、29日の2日間、東京国際フォーラムで開催された「スマートフォン&タブレット 2012春」。スマートフォンやタブレットといったスマートデバイスの業務活用を支援する製品/サービスが多数展示されていた。
本稿は同イベントの展示物の中で、来場者の関心が高かった製品/サービスを中心に紹介する。
MDMの展示が多数、「端末管理以外」の機能追加で差異化
スマートデバイスのセキュリティ対策の基礎であるモバイルデバイス管理(MDM)。イベントでは多数のベンダーやサービス事業者がこぞってMDM製品/サービスをアピールしていた。
MDMの基本的な機能はどの製品/サービスも大差がなくなってきている。ベンダーやサービス事業者は端末管理以外の機能との組み合わせで差異化を図る。
例えば、MDMの機能を補完する他のセキュリティ機能を加える動きが目立つ。シマンテックはMDM製品「Symantec Mobile Management(SMM)」に加え、iPad向けのData Loss Prevention(DLP)製品「Symantec Data Loss Prevention for Tablets(DLP for Tablets)」を展示していた。SMMとDLP for Tabletsは統一の管理コンソールで管理可能だ。
日本ベリサインは、同社の電子証明書サービスとアイキューブドシステムズのMDM製品「CLOMO MDM」を組み合わせた「ベリサインMDM powered by CLOMO」を紹介。スマートデバイスからLANへアクセスする際のセキュリティ対策として、電子証明書による端末やユーザー認証が可能になることをアピールしていた。
セキュリティ機能ではなく、業務支援機能とMDMを組み合わせる動きもある。Android向けMDM機能にコンテンツ配信機能を組み合わせたのが、丸紅アクセスソリューションズの「VECTANTセキュアデバイスマネージメント」だ。ファイルを各端末に自動配信する機能を備える。
展示されていたMDM製品は、他にもマカフィーの「McAfee Enterprise Mobility Management」(マクニカネットワークスが展示)、トレンドマイクロの「Trend Micro Mobile Security」、インヴェンティットの「MobiConnect」、エムオーテックスの「LanScope An」、オプティムの「Optimal Biz for Mobile」などがある。
リモートアクセスや認証強化の展示も
MDM以外のセキュリティ分野として来場者の注目を集めたのがリモートアクセスや認証関連製品/サービスだ。スマートデバイスから社内情報を利用する際のセキュリティ対策として有効である。
オプティムは、クライアントPCからAndroid端末を遠隔操作できるリモートアクセス製品「Optimal Remote」を展示。KDDIのスマートフォン向けリモートサポートサービスで利用されていることなどを来場者にアピールしていた。NTTアイティは、iPadやAndroid端末から会社にあるクライアントPCを遠隔操作できるサービス「マジックコネクト・モバイル」を紹介していた。
ジュニパーネットワークスは、最大4万ユーザーの同時接続が可能なスマートデバイス対応SSL VPNアプライアンス「MAGシリーズ」を展示していた(写真1)。富士通ソーシアルサイエンスラボラトリは、AndroidとiOS向けの認証強化システム「SHieldMobile」を紹介。ID/パスワードに加えて機体識別情報を利用することでセキュリティ強度を高められる。前述したMAGシリーズなどのSSL VPN製品の認証強化に利用できる。
会議支援やコンテンツ管理サービスが充実
スマートデバイスを活用した業務支援製品/サービスの展示も充実していた。中でも来場者の多くが足を止めていたのが、会議支援やコンテンツ配信・管理システムに関する展示だ。
みずほ情報総研が展示したのは、iPadを利用したペーパーレス会議システム「MHIR+SMART-1」(写真2)。発言者がiPadの画面を操作すると、他の会議参加者の画面も連動して動作するのが基本的な仕組みだ。会議参加者がiPadで録音した音声ファイルをサーバに集約し、1つの音声ファイルに合成する「議事録作成支援機能」を備える。
MHIR+SMART-1は、地銀やみずほフィナンシャルグループでの導入実績があるという。このシステムを基にした対面販売支援システム「MHIR+SMART-2」も開発しており、みずほフィナンシャルグループで試験導入中だ。
伊藤忠テクノソリューションズは映像配信サービス「C-Revie」を紹介。動画圧縮機能により、低帯域のモバイル回線でも鮮明な高画質動画が配信できることを来場者に訴えていた。ナノコネクトは、Android端末向けの教育コンテンツを作成・配信できるコンテンツ管理サービス「CEDP」を展示(写真3)。講義内容に関する試験問題の作成支援や回答収集、成績管理機能などを備える。
スマートデバイスへのコンテンツ配布の手段として、クラウドストレージサービスを提案する事業者もあった。伊藤忠テクノソリューションズは、クラウドストレージサービス「SmartBiz+」を展示していた。ユーザーやフォルダ管理機能を強化し、ファイル共有時のセキュリティを高めたのが特徴だ。日商エレクトロニクスは、企業向けオンラインストレージサービス「Oxygen Cloud」を出展。iPadを使ったファイル共有の様子をデモしていた。
スマートデバイスの導入から利用まで支援するSIer
スマートデバイス関連のサービスメニューの拡充を急ぐのがシステムインテグレーター(SIer)だ。SIer各社は端末の導入からアプリケーション開発、端末管理まで幅広いサービスメニューをアピールする。
日本ユニシスは、スマートデバイスの企業利用向けサービス群「エンタープライズ・モバイルソリューション」を紹介。スマートデバイスのキッティングから電子証明書の発行、MDMなど、スマートデバイスのライフサイクル全体において業務を支援する。
京セラコミュニケーションシステムは「スマートデバイス業務活用ソリューション」として、スマートフォンアプリケーション診断サービスや仮想デスクトップサービス、ワークフローシステムなどを組み合わせたサービスを提案する。
美容室向けサービスや端末内線化などにも注目が集まる
上記の他にも、特定業種や業務に特化した製品/サービスの展示が充実していたのが印象的だ。
メディアリンクは、美容室向け業務支援サービス「スマートコンシェル」を展示。美容室の店頭に設置するタブレットを使い、顧客が髪形のカタログや店舗情報を確認したり、次回来店予約ができるようにする。
エス・ケイは業務報告支援サービス「Field Plus」を展示。管理画面で事前設定したフォーマットに基づき、従業員が日報の報告や勤怠連絡ができる。サイボウズは、同社製グループウェアとの同期機能を持つスマートデバイス向けクライアントソフトウェア「サイボウズ KUNAI」を展示していた。
リンクが展示したのは、スマートフォンの内線化サービス「BIZTELモバイル」。初期導入費用は6万円から、導入日数は最短8営業日という低コスト、短期間が売りだ。回線やPBXなどの設備は全てサービスとして提供するため、ユーザー企業はKDDIのiPhone 4SやAndroid端末を用意するだけでサービスを利用できる。
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