コスト/消費電力削減など課題は山積
PC不況で米Intelが失速、モバイル投資100億ドルで復活なるか
縮小する一方のクライアントPC市場に依存できない米Intelは、モバイル市場への投資を本格化させた。この決断は、同社にとって業績向上の特効薬となるのだろうか。
世界最大のクライアントPC向けプロセッサメーカーである米Intelが、モバイル市場への本格参入を進めている。見通しを下回る決算報告を終えた同社は、研究開発に130億ドルを投じて、モバイル市場でのシェア拡大を図ることを発表した。
2013年1月17日(米国時間)に発表されたIntelの2012年第4四半期決算は、予想を下回るものだった。売上高は、136億ドルの予想に及ばず135億ドルとなり、通年では前年比1.2%減の533億ドルに終わった。
予想以下の業績となったが、Intelは研究開発費を引き上げる方針だ。2012年の101.5億ドル、2011年の83.5億ドルに対して、2013年は研究開発に130億ドルを投じるという。だが米Bloombergの複数のアナリストによると、実際には130億ドルではなく、100億ドルにとどまる見込みだという。
Intelは、この資本投資をモバイルプロセッサの開発に充てるという。同社は、着実に進行するクライアントPC市場の縮小を踏まえて、活路を見いだすべく新市場の開拓をもくろんでいる。
Intel製プロセッサを搭載するスマートフォンが現在7種類しかないことを考えると、競争の激しいモバイル市場でのシェア拡大は厳しい道のりになるだろう。だがIntelにとって本当の試練は、コストと電力消費量の削減だ。この問題は、クライアントPC向けにハイエンドのプロセッサを製造してきた同社にとって、優先度の低い課題だった。
2013年1月に米ラスベガスで開催された家電製品の展示会「2013 International CES」において、Intelは2013年の第2四半期にスマートフォン向けとタブレット向けの新製品をリリースすることを発表した。Intelがモバイル市場に本格的に参入するのであれば、これらの新製品はよい足掛かりとなる。ただし、大手のスマートフォンメーカーと提携する必要があるだろう。その場合は、ARM製品を現在採用している韓国Samsung Electronicsまたは米Appleが有望だ。
Intelの2013年度の業績は、新市場への参入を図ることで落ち込むと思われるが、Intel自身は現状維持から5%増を見込んでいる。業績には大きな期待が持てないとしても、2013年はIntelにとって大きなターニングポイントになるだろう。
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