IoTやデータ増大、バックエンド処理など
「Google Glass」が仕事ツールに ウェアラブル端末で変わる未来の仕事
「Google Glass」などウェアラブル端末が注目を集めている。現地点での機能は限定的だが、今後のビジネスを大きく変える可能性を秘めている。ITインフラに与える影響はどのようなものだろうか?
ジョージ・オズボーン英財務相の手首に装着された健康管理用のリストバンド型デバイスに注目が集まったのは記憶に新しい。ウェアラブル技術が主流になりつつあることを示す好例だ。ウェアラブル端末は便利で優れた製品だが、今後5~10年先の進化を考えると、現時点でできることは限られている。
単なる画面持ち運びガジェットではない
米Googleの開発する眼鏡型端末「Google Glass」は、ビジネスや仕事のやり方を劇的に変化させる可能性を秘めている。人々は、ウェアラブル端末の機能をフル活用して、そうした変化に対応する必要がある。
このテクノロジーは、単にコンピュータ画面を持ち運び、データを閲覧する新たな手段であるだけではない。現実世界とデジタル世界を融合する全く新しい手法であり、顧客や従業員、パートナーとの関係や、また資産や設備管理のことを考える上でも、企業はこの新たな流れに順応していかなくてはならない。
モノのインターネット(Internet of Things:IoT)
企業ITの専門家らは、あらゆるものがインターネットにつながる「モノのインターネット(Internet of Things:IoT)」について、この数年議論を続けてきた。これにより、データの爆発的な増加が見込まれており、さまざまな課題や機会が伴うとされる。
実際、ありとあらゆるものがインターネットにつながることは決してないとしても(インターネットにつながったトースターが、そうでない製品よりもどういった点で優れているか想像できるだろうか?)、ウェアラブル技術も恐らく同様に、急激なデータの増加をもたらすことになるだろう。“ウェアラブル端末のインターネット”は、IoTと同じく強大な影響力を持っているのかもしれない。
データだけでは不十分
そしてまた、データそれ自体に傾倒していると、本質を見誤るかもしれない。もちろん、デジタル経済はデータの上に成り立っているわけだが、それだけでは話の半分にすぎない。結局のところ、単に蓄積されただけのデータでは、全くの役立たずである。加えて、データを分析すれば、さらなるデータが生み出される。分析として活用、共有され、かつ効果が上がって初めて、データは集めるだけの価値があるといえる。
非構造化データ
分析エンジンは、今後ますます非構造化データの処理を強化しなくてはならない。音声入力とコンテキスト監視(例えば、利用者の睡眠を感知すると計測方法を変更する健康監視デバイス)では、非構造のインプットをバックエンドで処理することが当たり前となる。
データセンターやITインフラも分析プログラムと同様に、基本的にはシステムの部分強化を繰り返しながら、その時々の要求に辛うじて応えてきた。しかしながら、ウェアラブル技術の出現により、より急激な進化が求められるだろう。
データの自動階層化
フラッシュやインメモリストレージといったイノベーションが情報の有用性を高めている一方で、情報提供の遅延時間を最低限に抑えるための技術として、データの自動階層化が必要不可欠となる。また、分析プログラムの自動化によってアーカイブ層の需要が高まり、テープはストレージメディアとして最期を迎えることになるかもしれない。
加えて、アクションに結び付く洞察を、リアルタイム、あるいは適切なタイミングで意思決定者に提供するため、インターネットの接続性を可能な限り高める必要があるだろう。ソーシャルプラットフォームは魅力的で便利、かつ強力なだけでなく、洞察を得るためのコラボレーションツールとして役立つかもしれない。この全てがデバイスの中で独立して動作し、ウェアラブル端末の画面やインタフェースに表示されることになるだろう。
バックエンド技術
ウェアラブル技術を使う顧客にサービスを提供しようと、同技術を使って業務効率を高めようと、バックエンド技術への配慮を欠いてはならない。
ウェアラブルデバイスの時代はもうすぐそこまで来ているのかもしれないが、インフラレベルから適切にサポートしていかなくては、十分なクオリティを提供できないということだ。
本稿筆者のヴェド・セン氏は、米Cognizant Technology Solutionsで欧州向けモバイルソリューション担当上級ディレクターを務めている。
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