余裕か、焦りか
iOS/Androidアプリ開発者を応援するMicrosoftの本心は
スマートデバイス向けOSのツートップである、Appleの「iOS」とGoogleの「Android」。これら2大OSの開発者の目を「Windows Phone」へ向けさせるため、Microsoftが取った秘策とは?
統合開発環境「Microsoft Visual Studio」とプログラム言語「C#」の開発者は、モバイルOS「Windows Phone」搭載デバイス向けのモバイルアプリケーションと同時に、「iOS」や「Android」向けのモバイルアプリケーションも開発できるようになった。
米Microsoftは、自社以外のプラットフォーム対応のモバイルアプリケーション開発をサポートするツールを提供するために米Xamarinと提携した。Microsoftの狙いは、Visual StudioとC#の開発者にXamarin製のツールを提供し、さまざまなプラットフォーム対応のモバイルアプリケーション開発を支援することで、モバイル市場で勢力範囲を拡大することにある。
MicrosoftとXamarinの提携で、Visual StudioとC#の開発者は1つの共通のコードベースを利用して、iOS、Android、Windows、Mac OS向けのアプリケーションをより効率的に作成できるようになる。コードの約25%は各プラットフォームのユーザーインタフェースに合わせて修正する必要があるが、残りの約75%は複数のプラットフォームで共有できる。
MicrosoftがXamarinとの提携に踏み切ったのは、Windows Phoneをはじめとする同社のモバイルOS向けアプリケーションを作成する時間とリソースを開発者に割いてもらうための働きかけが難航していた状況を示唆している。
米調査会社IDCのソフトウェア開発調査のプログラムディレクター、アル・ヒルワ氏は次のように話す。「モバイル開発者は、少ない労力で複数のモバイルOSに対処する方法を常に探している。情勢は厳しく、開発者はモバイルOSシェアの1位と2位であるiOSとAndroidへの対応で手いっぱいだ。Microsoftの課題は、シェア3位のWindows Phoneに開発者の目を向けさせることである」
開発者の関心は、市場で需要の高い米AppleのiOSと米GoogleのAndroidに向いており、開発企業にとってWindows Phoneの優先順位は低い。
Microsoftとの提携で、Xamarinの知名度は、Visual StudioとWindows開発者コミュニティー、とりわけカスタムアプリケーションや企業向けサードパーティーアプリケーションを作成する開発者の間で高まった。
Microsoftの開発者支援サービス「Microsoft Developer Network(MSDN)」のサブスクライバーには、Xamarinの体験版などが提供される。Xamarinのサブスクリプションには、個人の入門者向けの無料のものから、年額1899ドルの法人向けのものまで、さまざまな選択肢がある。1月にはiOSとAndroid向けアプリケーションの作成方法を学習するための開発者向けトレーニングプログラム(3995ドル)の提供を開始する予定だ。
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